『QUEST』終刊に寄せて

   西川伸一  * 『QUEST』(2005年10月)編集後記

☆オルタ・フォーラムQの解散に伴い、とうとう本誌はこの第38号で最終号を迎えることになった。これまで本誌を支えていただいた読者のみなさんに、心からの御礼とお詫びを申し上げる。

☆今号には私の大学院研究室の院生2名からも投稿してもらった。これまで、いわば身内の「活用」は回避してきたが、最終号に免じてご海容をお願いしたい。また、本来であれば、今号は7月刊であったが、「店じまい」の難題が山積し刊行が大幅に遅れた。これまた深く頭を下げるほかない。

☆ところで、『DAYS JAPAN』10月号の特集は児童労働である。コスタリカの農園でコーヒー豆を運ぶ8歳の女の子、コートジボワールの鋼鉄所で溶接する少年・・。いたいけな子どもたちの写真に胸を締めつけられる。私がけさ飲んだコーヒーも児童労働によって収穫されたものなのか。

☆貧困が児童労働の原因であり、なおかつ児童労働が貧困の原因にもなっている。教育を受けられず、「読み書きそろばん」ができなければ、低賃金の単純労働に一生あえぐことになる。

☆本誌はなくなるが、そのスローガン「資本主義に代わるオルタナティブを!」の旗は降ろすわけにはいかない。お元気で。


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