KATO's Home > Accordion Home > Concertina Home > This Page

KATO Toru's concertina page
コンサーティーナ入門(2.2)

最初の公開 2011-10-23
最新の更新 2016-10-1

【アングロvsイングリッシュ】 2種類のコンサーティーナの比較
Anglo vs English : which concertina do you chose?
 アングロ・コンサーティーナは気軽な遊び感覚。イングリッシュ・コンサーティーナは芸術家肌……とまとめたら、言い過ぎでしょうか。
 筆者は「アングロ派」で、イングリッシュは弾けないので、イングリッシュについては偏見もあるかもしれません。
 ともあれ、どんな楽器にも一長、一短があります。
左の8角形はイングリッシュ、右の6角形はアングロ
コンサーティーナ
コンサーティーナ

左のイングリッシュは「Bastari A-56-N」、右のアングロは「Bastari W-40-M」
写真協力:谷口楽器
タイプ
type
イングリッシュ・コンサーティーナ
English concertina
アングロ・コンサーティーナ
Anglo concertina
演奏例
sample
video
YouTube,外国の婦人
優美 elegant
YouTube,筆者
遊び心 entertaining

anime song,"A Town with An Ocean View"
海の見える街
演奏例(2)
sample
video
YouTube,外国の婦人
特殊な重低音タイプ
YouTube,筆者
通常のC/G調のアングロ

game BGM,Wind Scene(Chrono Trigger)
風の憧憬
蛇腹の動き
bellowing
押引同音→なめらか smooth
chromatic
クロマティック
クロマチック
押引異音→めりはり push and pull
diatonic
ダイアトニック
ディアトニック
プッシュ・アンド・プル
使う指
how
many
fingers
6本
左右の人差し指・中指・薬指。
上級者は、臨時で小指も使うことができる。
8本
左右の人指し指・中指・薬指・小指
※アングロの演奏法は「我流」が多い。まれに、親指もいれて10本全部を使う猛者(もさ)もいる!?
出せる音
phones
perfect chromatic scale
半音階も全てカバー。
ピアノ譜も弾ける。
diatonic scale
or semi-chromatic
出せる半音は限られる。
ただし、ボタン数が多いほど、出せる半音も増える。
30ボタン〜40ボタンなら、半音も大体カバーできる。
ボタン配列
rows
of
buttons
写真の機種「Bastari A-56-N」の場合
4列のボタン配列のうち、真ん中の2列がピアノの白鍵、両端2列が黒鍵に相当。
写真の機種「Bastari W-40-M」の場合
上中下の3列ボタン配列のうち、上の1列は半音用のアクシデンタル・ボタン(配置は不規則)、中列はC調ハーモニカと、 下列はG調ハーモニカとほぼ同じ。
奏法の基本
basic
playing
melodic
メロディーが主
(個人差大。上級者はピアノ的な伴奏をつけることが可能)
harmonic
メロディー+和音伴奏
(個人差大。ひたすらメロディーだけ弾く人も)
価格
price
expensive
比較的高い(機種にもよる)
reasonable
比較的安い(機種にもよる)
習得
learning
difficult
難しい。
ただし、ピアノ譜とか五線譜で曲を学ぶのに慣れた人には、やさしいかも。
easy
易しい。
ただし、「耳コピー」が苦手な人、自分で工夫するのがおっくうな人、ボタン鍵盤を押したときと引いたときで 違う音が出るのは理的に気持ち悪い、という人には、めんどくさいかも。
 半音はピアノと同じように全て弾ける。そのぶん指使いも自由なので、正しい運指法を習得するためには、ピアノ同様、教則本を使ってレッスンを受ける必要がある。  半音はアクシデンタル・ボタンでフォローする。楽器ごとに「C/G調」のように基本の調が決まっている。出せる音が限られるが、そのぶん指使いが一義的に決まるので、我流や独習も可能。
 筆者が弾くのはこのタイプ。
結局は、相性と好みの問題ですね(^^;;
コンサーティーナの鍵盤図 それぞれのボタン鍵盤の音の高さ
谷口楽器の店頭のチラシをもとに加藤徹が加筆・加工。

 アングロ・コンサーティーナの鍵盤図。
 この図だけ見ると、非常に難しそうですが、鍵盤の配列のコンセプトはハーモニカと同じなので、けっこう簡単に弾けます。
 上段は半音のアクシデンタルボタンが中心。
 中段はC調のハーモニカと似た配列。
 下段はG調のハーモニカと似た配列。
コンサーティーナ,運指,鍵盤,配列,concertina,keyboard,layout,wheatstone,kato toru,button

コンサーティーナ,運指,鍵盤,配列,concertina,keyboard,layout,wheatstone,kato toru,button

 イングリッシュ・コンサーティーナの鍵盤図。
 「押し引き同音式」だから、と甘く見ると、意外と難しいです(^^;;
 ドレミファ…を順番に弾こうと思ったら、右手と左手のそれぞれの指を交互に弾かなければなりません。
イングリッシュ,コンサーティーナ,運指,鍵盤,配列,concertina,keyboard,layout,English,Taniguchi Gakki,kato toru,button

 アングロ・コンサーティーナとイングリッシュ・コンサーティーナ以外にも、デュエット・コンサーティーナ、ケムニッツァ・コンサーテイーナなど、 いろいろなコンサーティーナがありますが、日本の楽器屋さんではめったに見かけないので、ここでは説明は割愛します。 お知りになりたいかたは、「くろやぎ」さんの「Concertina FAQ(日本語版)」を御覧になれば、いろいろなコンサーティーナについて の丁寧な説明が読めます。


KATO's Home > Accordion Home > Concertina Home > This Page