サイケデリックスの生理学


 サイケデリックスに注目する理由:脳内の化学的な変化と対応させやすい

 主要なサイケデリックスは神経伝達物質と構造が似ている。シロシン、シロシビン、DMT、LSDなどはセロトニン(5-HT)と、メスカリンやMDMAなどはドーパミン、ノルアドレナリンと構造がよく似ている。このことから、意識状態の変容がこれらの神経伝達物質と関連する神経系を過剰に興奮させるかまたはレセプターをふさぐことによって阻害するかによって引き起こされることが示唆される。

 脳内での化学的な変化が意識状態を変化させるということは、脳という物質の働きが意識という心の働きを生み出しているか、そうとまで言い切れなくても、脳の働き→心の働き、という因果関係があることを示唆する。

 

テキスト信頼度自己評価★★★★☆ 2007/2550-10-17 改訂 蛭川立