動画の編集(1)

■編集作業の前に
・同じ作業が複数の方法で可能であることが多いので、最初から全部知る必要はない
・編集→取り消し、で前に行った作業を取り消せるので、失敗してもあわてない
■プロジェクトの構成
・動画編集用アプリケーションを立ち上げると、まず新規にプロジェクトを設定することになる。
※使用する動画の属性を指定しなければならない場合、日本ではNTSC形式、DVなら720×480で、30コマ/s、音声は16bit/44.1kHzぐらいが標準
・プロジェクトのウィンドウは、おもに
   1、プロジェクト(素材となるシーンのサムネイルが表示される)
   2、タイムライン(シーンをここに並べて編集する)
   3、モニタ(シーンや製作中の映像のプレビューができる)
 の三つからなる。Premiereの場合、その他トランジションエフェクトなどのウィンドウからなる
・作業の途中経過を保存する場合、作業全体の現状を、ファイル→[プロジェクトの]保存、で保存できる
・作業を再開したい場合は、ファイル→[プロジェクトを]開く、で再読み込みができる
■映像素材のキャプチャ/読み込み
・もっとも一般的な方法は、DVカメラとコンピュータをDVケーブルで接続し、ファイル→キャプチャ→ムービーキャプチャ(Premiere)、「ビデオデバイスからの読み込み」(ムービーメーカー)で映像をキャプチャする。
・バッチキャプチャとは、複数のシーンの録画開始/終了点を自動的に整理して取り込む機能で、まずテープをスキャンしてバッチリストをつくり、つぎに必要なシーンを選んでキャプチャする。これは、キャプチャ専用ソフトでも行うことができる。
・すでにキャプチャされたファイルは、ファイル→読み込み(Premiere)、「ビデオの読み込み」(ムービーメーカー)で開き、読み込むことができる
※ムービーメーカーではQuickTime形式などのファイルは読み取れないので、事前にファイル形式を変換しておく必要がある
※静止画や音声のファイルも読み込める
■タイムライン上での作業準備
・必要なクリップをタイムラインにドラーグ&ドロップで順番に引き入れる
※ムービーメーカーでタイムラインが表示されない場合、「タイムラインの表示」でクリップのタイムラインを表示させる
・複数の映像素材の順序はカーソルを「選択ツール」にして(Premiere)タイムライン上で自由に移動させられる。順序を入れ替えることもできる
・タイムラインを時間軸上に横に引き伸ばすには、ズームツールを使う
・ムービーメーカーの場合、ウィンドウを縦に引き伸ばすと、音量のグラフがより細かく見えるようになる
■トリミング(必要な部分の切り出し)
・長すぎず、短すぎず
・プレビューを見ながら、始まりの点と終わりの点を決め(モニタウィンドウでインポイントを設定/アウトポイントを設定)、タイムライン上でカーソルを「選択ツール」にして前後の不要な部分を切り取る(Premiere)。または、クリップ→開始/終了トリミングポイントの設定で切り取る(ムービーメーカー))
・映像の動きでだいたいの位置を決めて、音声の切れのいいところで微調整して切るのがコツ
■フェードイン・フェードアウト
・クリップの開始/終了点は、「フェードイン」「フェードアウト」でぼかす方法もある。ムービーメーカーではタイムライン上のクリップを右クリックして選択するだけで設定できる。Premiereでは、画像と音声は別々になっていて、以下のように設定する。
エフェクト→ビデオトランジション→ディゾルブ→クロスディゾルブを選択し、タイムライン上のビデオクリップの上に持っていく
エフェクト→オーディオトランジション→クロスフェードを選択し、タイムライン上のオーディオクリップの上に持っていく
■ビデオエフェクト・特殊効果
・Premiereでは、エフェクト→ビデオエフェクトでさまざまなエフェクトが選べる。たとえばイメージコントロールの補正メニューを選択して、タイムライン上のビデオクリップの上に移動し、モニタウィンドウのエフェクトコントロールを前面に出して、そこで静止画と同じような調整を行うことができる。
・ムービーメーカーの場合は、特殊効果がいろいろ選べるが、画像の細かい調整はできない。
■複数のクリップの結合
・基本は、別の映像ファイルを読み込んでタイムラインに引き入れ、並べるだけでいい
・静止画を入れることもできる
■切り替え効果(トランジション)
・二つのクリップを移行するときの効果。ムービーメーカーの場合は二つのクリップを移動して重ねるだけで自動的にクロスフェード(もっとも基本的なトランジション)になる
・そのほかの効果はツール→ビデオ切り替え効果で選べる。いろいろなものが選べるが、あまり使いすぎるとかえって見苦しくなる
・Premiereの場合、二つのクリップを別のトラックに入れてすこし重ね、そこにビデオ/オーディオトランジションから使いたいものを選んで持っていく。
・エフェクトコントロールウィンドウで細かい設定を変えることができる。
■画像と音声の切り離し
・Premiereでは、オーディオとビデオのリンク解除、で画像と音声を切り離し、別々に編集できるようになる。これで、たとえば背景の音声を一種類にして、画像(含静止画)を入れ替える効果などができるようになる。
■テロップ、BGM、ナレーション、タイトル、クレジットを入れる
・あまり入れすぎるとうるさくなってしまうが・・・ムービーメーカーでは簡単に入れることができる。
・たとえば、ツール→タイトルおよびクレジット、で、タイトル、テロップ、クレジットを入れることができる
(2005−10−24修正 文:蛭川立)