●テーマの 見つけ方・決め方(その2)

テーマを決めるにあたって、すでに、漠然とやりたいことはあるのだけれども、
そこから先をどうするかが、いまひとつ絞りきれないという場合もあるでしょう。
その場合は、どうするか。

例えば、漠然と「外来語」を調べてみたい、と考えたとします。外来語というのは、
国語学における定義は、主として16世紀以降、欧米から日本語として借用され
た単語ということになります。とすると、いつの時代の外来語を研究しようかとい
うところから、絞り込みが始まります。すなわち、外来語が入りはじめた室町時代
あたりの状況を調べてみたいか、明治時代の外来語を調べてみたいか、現代の
外来語を調べてみたいか、と考えてみるわけです。

時代が決まったなら、今度は、どのような資料を対象にしようかを考えます。そこ
には、どれぐらいの外来語が含まれているのか、予備調査(ボーリング調査)をし
てみて、だいたいの見当をつけていきます。

また、例えば、今と昔の言葉の変化を考えたい、ということを漠然と考えていると
すると、言葉のどのような側面の変化なのか、発音・語彙・文法、どのようなとこ
ろを調べたら面白そうかを考えます。そして、次に、それを調べるためには、どの
ような資料を見ていけばいいのかを考えていきます。

要するに、テーマがだいたい決まっているのであれば、分野・時代・資料をどうす
るか
、ということを考えていく、ということになります。