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「武器と市民社会」研究会第44回会合
武器貿易の透明性は高まるのか?:ATT第2回締約国会議

概要

2016年8月22日から26日にかけて、スイス・ジュネーブで武器貿易条約(ATT)第2回締約国会議が開催されます。国際武器移転史研究所のメンバーも出席する予定です。

この会議の後の2016年9月2日(金)に、「武器と市民社会」研究会および認定NPO法人テラ・ルネッサンスと当研究所との共催により、報告会「武器貿易の透明性は高まるのか?:ATT第2回締約国会議」を開催いたします。

今回の締約国会議に向けては、当研究所より7月25日に発行した『国際武器移転史』第2号にて、「2016年8月の武器貿易条約(ATT)第2回締約国会議に向けて:第1回締約国会議およびその後の論点」と題して、争点を解説しております。
以下リンクより無料でダウンロードいただけます。
https://www.isc.meiji.ac.jp/~transfer/publications/papers/

2013年4月に国連総会で採択されたATTについては、武器貿易に関する透明性の向上が目的の1つに掲げられました。しかし、上記リンクの解説で詳説しているように、昨年の第1回締約国会議では、武器輸出入などに関する報告書のテンプレート(様式)が合意に至らず、今年度に各国が実際に提出した報告書も概して内容が薄く、なおかつ報告書を非公開にする国もみられています。

今年の締約国会議は、条約発効後のプロセスにおける「条約の骨抜き」に歯止めをかけることができるのでしょうか?今回の報告会では、締約国会議での交渉や決定事項について報告し、それがATTの「実効性」をいかに左右するのかを検討します。皆さまのご参加をお待ちしております。

日時

2016年9月2日(金)19:00~21:00(18:45開場)

場所

拓殖大学文京キャンパス F館301教室

112-8585東京都文京区大塚1-7-1

登壇者

司会 佐藤丙午(拓殖大学海外事情研究所)
報告者 榎本珠良(明治大学国際武器移転史研究所/テラ・ルネッサンス)
コメンテーター 杉原浩司(武器輸出反対ネットワーク(NAJAT)

主催・問い合わせ先

「武器と市民社会」研究会

共済

認定NPO法人テラ・ルネッサンス、明治大学国際武器移転史研究所

参加費

無料

定員

70人

参加方法

事前登録制です。2015年9月1日(木)までに、以下リンクの参加登録フォームにアクセスいただき、ご記入・送信ください。なお、最近、サイバーセキュリティー対策を強化している企業等において、以下のGoogleドライブの参加登録フォームにアクセスできない・登録後の自動応答(登録確認)メールが届かない等の現象がみられています。そのような場合は、ご自宅からアクセスし、仕事用以外のメールアドレスを登録するなどの方法でご対応いただけましたら幸いです。

※9月1日(木)より前に定員(70人)に達しましたら、その時点で締め切りとさせていただきます。
※取材や撮影を希望されるかたは、必ず事前に以下の問い合わせ先までご連絡ください。

問い合わせ先

「武器と市民社会」研究会共同代表(以下リンク)にご連絡ください。 http://aacs.blog44.fc2.com/blog-entry-2.html blank icon

登壇者紹介

佐藤丙午 防衛庁防衛研究所主任研究官を経て、拓殖大学教授・海外事情研究所副所長。この間、経済産業省産業構造審議会貿易経済協力分科会安全保障貿易管理小委員会委員、外務省参与等も務める。国際安全保障学会理事、日本安全保障貿易学会会長、一般社団法人日本戦略研究フォーラム政策提言委員。専門は国際関係論、安全保障、アメリカ政治外交、軍備管理。主な論文に「技術開発と安全保障貿易管理─オープン・マーケット・アプローチと輸出管理」『国際政治』第179号(2015)、「日米欧の通常兵器移転政策の比較」『軍縮研究』第5号(2014)など。
榎本珠良 2003-2015年国際NGOに勤務。2007年に「武器と市民社会」研究会を設立。2015同年4月より国際小型武器行動ネットワーク(IANSA)日本担当、同年8月より認定NPO法人テラ・ルネッサンスポリシーアドバイザー、同年9月より明治大学研究・知財戦略機構共同研究員(国際武器移転史研究所)。専門は安全保障研究、軍備管理、アフリカ政治研究。主な論文に「武器移転規制と秩序構想:武器貿易条約(ATT)の実施における課題から」『国際武器移転史』第1号(2016)、「武器貿易をどう規制するか:第一回武器貿易条約(ATT)締約国会議に向けて」『世界』第873号(2015)など。
杉原浩司 武器輸出反対ネットワーク(NAJAT)代表。昨年夏の戦争法案審議の際には、集団的自衛権問題研究会ニュースレビュー編集長として、国会審議ダイジェストを発信。『世界』別冊「2015年安保から2016年選挙へ」に「国会を市民の手に取り戻す~「戦後最長国会」審議の内実」を寄稿。同誌6月号の武器輸出特集の座談会に参加。『ビッグイシュー日本版』7月15日号特集「軍事化する日本」にインタビュー記事掲載。『宇宙開発戦争――〈ミサイル防衛〉と〈宇宙ビジネス〉の最前線』(ヘレン・カルディコット他著、作品社、2009年)に「日本語版解説」を執筆。