原爆投下トルーマン声明(抜粋)
1945年8月6日
16時間、米国航空機一機が日本陸軍の重要基地である広島に爆弾一発を投下した。その爆弾は、TNT火薬2万トン以上の威力を持つものであった。それは、戦争史上これまでに使用された爆弾の中で最も大型である、英国の「グランド・スラム」の爆発力の2000倍を越えるのであった。
日本は、パールハーバーにおいて空から戦争を開始した。彼らは、何倍もの報復をこうむった。にもかかわらず、決着はまだついていない。この爆弾によって今やわれわれは新たに革命的破壊力を加え、わが軍隊の戦力をさらにいっそう増強した。これらの爆弾は、現在の形式のものがいま生産されており、もっとはるかに強力なものも開発されつつある。
それは原子爆弾である。宇宙に存在する基本的な力を利用したものである。太陽のエネルギー源になっている力が極東に戦争をもたらした者たちに対して放たれたのである。(中略)
今やわれわれは、日本のどの都市であれ、地上にある限り、全ての生産企業を、これまでにもまして迅速かつ徹底的に壊滅させる態勢を整えている。われわれは、日本の戦争遂行能力を完全に破壊する。
7月26日付最後通告がポツダムで出されたのは、全面的破壊から日本国民を救うためであった。彼らの指導者は、たちどころにその通告を拒否した。もし彼らが今われわれの条件を受け容れなければ、空から破滅の弾雨が降り注ぐものと覚悟すべきであり、それは、この地上でかって経験したことないものとなろう。この空からの攻撃に続いて海軍及び地上軍が、日本の指導者がまだ見たこともないほどの大兵力と、彼らにはすでに十分知られている戦闘技術とをもって進行するであろう。