地 方 政 治 政 策 リ ン ク 集 |
開かれた地方政治を、開かれた地方議会を 地方政治家のホームページは、まだまだ少ない。2002年3月現在、多く見積もっても800件を超えない*。つまり、今日、これほどインターネットが普及しているにもかかわらず、ネットワークの世界につながっていない地方議会の方がはるかに多いのである(市町村数はおおよそ3200)。また、地方の議会が報道に登場することも余りない。出てくるときは、大概、何か良からぬ事件のあった時である。 地方議会の中には、議会事務局がホームページを持ち、議事録を公開しているところもある。しかし、その数は地方政治家のホームページの数よりも少なく、議事の公開がなかったり、あるいは不充分なもの(例えば、議事検索ができない。検索の機能がユーザにとって不充分・不親切)なものも含まれる。 地方政治・地方議会の世界は、狭く、閉ざされていると言えるだろう。議事録の公開だけで、動揺する議会がかなりあるというのが実情である。一体何時から、議会は「公の秘密」の場となったのであろうか? * この点については拙稿(「インターネットと日本政治の現在」 「3.1 地方政治家のホームヘージと調査方法」の項を参考。 地方政治が変わらなければ、国政は変わらない 地域行政に関することで、何か問題が生じたとしよう。そうすると、役所に行く、という発想はあっても、地元の地方議員のところに行ってみる、という発想は、残念ながら希薄である。そういうことを思いつく人は、かなり珍しいというのが実情のはずである。 昨今、よく言われる「問題教師」の件にしても、多くは父兄と教育委員会という関係にばかりなり、そこに、本来介在すべき、地方議員の姿が見えてこない。そして、多くの場合、行政の壁の前に親が泣き寝入りをするのである。 考えてもみよ。一父兄が行政に何かものを言いに行くのと、議会で政治家が教育委員会に何を言うのとでは、どちらが行政にインパクトがあるのか。 もちろん、政治家を通じて、という手法に、ダーティな印象が拭い去れない、というわが国の政治文化の実情はある。しかし、要は有権者に「地方議会の使い方」という発想がない。 不思議なことに、国政問題はマスコミ報道の加勢を受けてか、人は政治家や行政への批判を口にするが、地域のことになると、かなり「お上」意識が強くなる。果たして、これで国が変わるのだろうか。 「つながること」が変わることへの第一歩だ 地方の政治家と地方の有権者が、もっと、もっと争点を通じてつながることが大切である。今、地方の政治家がホームページを通じて情報発信することの第一の意義はこの点にある。 第二に、地方議員が選挙区を越え情報発信することの意義は、限られた地方議会の空間を超え、より広い議論の場へ政策論争を引出す点にある。三人集まれば文殊の智恵と言うが、より多くの人が参加する空間で議論をした方が、よりよい解決策が見つかるに決まっている。 こうした思いから、できそうなことで、意味のありそうなことをとにかくやってみる、というかなり曖昧な、しかし、強い動機からこのページを作った。「御用達」は、御愛嬌として受け流していただきたい。今回の埼玉・群馬の場合でも、今回、収集・分析したデータの約半分しか、公開できていない。少しづつ、項目と量を増やしてゆきたいと思う。 |
次に、採録の基準を簡単に述べる。 採録は政治家個人のページに限定した。会派単位、政党支部単位のページについては採録を見送った。理由は、そこに記載されている情報の発信主体を、個人として特定しにくい場合があること、政治家は個人責任で情報発信すべきこと、などである。 採録の中心は、一般質問となる。しかし、一般質問の内容を紹介せず、単に、テーマのみの紹介となっている場合は採録をしない。今一つは、PDF、画像処理等で、コピーが不能なものについては、今回は見送った。できれば、テキストで公開していただきたい。また、テーマもざっとではあるが、公開された議事などを当方で読み込み、補足したり、付け加えたりしている。 政治は言葉である、という私の考えから、なるべく議事録が多く紹介されているのが望ましいと考える。また、行政側の回答についても、掲載されていることが必要である。しかし、中には小見出し、テーマ紹介もなく、延々と議事録を公開されているものもあり、これについては、見送ったものもある。このような情報発信の方法は、見る側の利便性を考慮すべきだろう。とにかく、情報発信を、ということで、まずはホームページ立ち上げで精一杯だったのだと思う。多忙な地方議員にとって大変な労力の負荷である。しかし、頑張っていただきたい。 各リンクはトップ・ページへのリンクとしているが、これには理由がある。 政治家ならずとも、自分のページにどれだけの人が来訪したかは、誰しも気になるところである。最近では、トップページだけでなく、各ページへのアクセス解析をしてくれるサービスもある。しかし、まだまだ、一般に普及してはいない。そこで、本リンク集では正面玄関(トップ・ページ)から入りましょう、ということを原則にしている。 ページによっては情報が多く、目的とする個所を探すのに苦労することもあると思う。そうしたことを考慮して、日付、そして備考欄に、その記事がある箇所の手がかりとなりそうな情報を記載した。 たどりつきはしたが、画面一杯、議事録で、目的とする個所を見つけるには、全部に目を通さなければならない、という場面に出くわしたら、是非、「検索」を利用することをすすめる。ツールバー(ファイル、編集、表示...)のところにある「編集」をクリックすると、プルダウン・メニューの中に「このページを検索」とか、「ページ内を検索」というのがある。これをクリックすると、小さな検索用の窓が開く。空欄に目的とする個所のキーワードを入力し、「検索」をクリックすれば、自動的に探してくれる。とても便利な機能だから、他にも使う機会があると思う。 |