運動と免疫

 ■慢性運動の効果

研究報告が急性運動の効果に比べ少ないが,高齢化社会を迎え今後の研究活動が期待されます。

◆運動習慣の有無と免疫機能

 @一般的な場合

持久的なトレーニングをしている群を運動習慣がない対照群と比較すると,トレーニング群では
  • 白血球やリンパ球濃度が低い。
  • 低い強度のトレーニングでは,安静時のNK細胞の濃度が高く,活性度も高い。
  • トレーニング強度が高く,オーバートレーニングに近い状態になると,NK細胞活性は低下する。
  • 安静時の好中球濃度は低値を示す場合がある。
  • 好中球の機能では,活性酸素産生能が高強度の競技的トレーニングを行っている者やトレーニング強度を上げた場合に抑制される傾向にある。(プロサッカー選手,エリート自転車選手,クロスカントリースキー選手など)
  • リンパ球の増殖反応に関しては,あまり差がないという報告が多い。
  • サイトカイン産生能に関しては,変わらないもしくは低下しているという報告がある。

 A高齢者の場合

免疫機能は加齢によって変化します。

加齢による主な変化
T細胞数,B細胞数,リンパ球増殖能,IL-2産生能とレセプター数 減少
NK細胞活性,好中球機能などの自然免疫,IFN-γ 産生能 変わらず
NK細胞数,炎症性のサイトカイン,血清IgAやIgGのような抗体 増加

持久的なトレーニングをしている群を運動習慣がない対照群と比較するとトレーニング群では
  • リンパ球増殖能とNK細胞活性が高いとの報告があります。これは,リンパ球分画濃度には差がないので個々の細胞活性が高くなっているからだと考えられます。
  • この結果を若年者と比較するとリンパ球増殖機能は低いがNK細胞活性には差がみられないとされています。

運動には加齢による免疫機能低下を抑制する動きがあるようです。

◆topへ戻る

◆ホルモンの影響に戻る

◆トレーニングの効果へ進む

◆運動と免疫の目次へ

◆ホームへ