主旨

「リズム現象」は生物に見られる特徴的な現象の一つです。心臓の周期的な鼓動や概日リズム、細胞周期など、様々な時間スケールでリズムが刻まれています。これらのリズム現象の起源を探る研究は多方面から行われており、生物を分解して構成要素の分子間(遺伝子間)ネットワーク構造を解析するような研究が代表的です。その一方で、リズム現象は生物に限らず、その本質を抽出できれば無生物系でビーカーの中でも再現することは可能です。Belouzov-Zhabotinsky反応に代表されるような化学振動反応がその良い例です。さらには、それらを数理モデルに書き表し、本質的な仕組みを数理的に解析する研究も行われています。今回、このように多方面からアプローチされている「リズム現象」にフォーカスを絞り、分野の異なる研究者が一堂に会して議論する機会を作り、これらの多様な研究のつながりを明らかにすることで、統一的な理解を見出すことを目的として研究集会を開催します。このように、分野の垣根を越えて議論する機会を作ることで、新たな視点を得たり、新たな共同研究の礎を築いたりするきっかけにもなると期待されまる。


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日時・場所


プログラム

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3月1日(金)
13:00-13:05開会あいさつ: 中村 孝博(明治大学)
 
「分子レベルのリズム現象と数理的基礎」
13:05-13:15Discussion Leader: 末松 J. 信彦(明治大学)
13:15-13:45小川 知之(明治大学)
「リズム現象が数学にもたらしたもの」
13:45-14:15瀧ノ上 正浩(東京工業大学)
「化学振動反応の制御のためのドロップレットマイクロ流体デバイス」
14:15-14:45吉種 光(東京大学)
「哺乳類における概日時計の分子研究」
14:45-15:15望月 敦史(京都大学)
「化学反応システムの応答と分岐をネットワークの形だけから予測する」
 
− コーヒーブレイク −
 
「細胞レベルのリズム現象」
15:50-16:00Discussion Leader: 中西 周次(大阪大学)
16:00-16:30八木田 和弘 (京都府立医科大学)
「哺乳類細胞の概日制御システムの成立プログラム」
16:30-17:00三枝 理博(金沢大学)
「哺乳類中枢概日時計の神経メカニズム」 
17:00-17:30雨宮 隆(横浜国立大学)
「細胞の代謝振動と同期現象」 
17:30-18:00伴 貴彦(大阪大学)
「金属の種類を識別する界面振動現象」 
 
18:10-21:00懇親会
 
3月2日(土)
「個体・環境レベルのリズム現象」
10:00-10:10Discussion Leader: 徳田 功 (立命館大学)
10:10-10:40福田 弘和(大阪府立大学)
「植物工場における概日時計の科学と技術」 
10:40-11:10中村 渉(長崎大学)
「生体リズムを制御する体内時計神経回路機構」
11:10-11:40吉村 崇(名古屋大学)
「脊椎動物の季節のリズム」
11:40-12:10郡 宏(東京大学)
「体内時計と時差ボケを巡る数理と実験の協働研究」
 
12:10-12:15閉会あいさつ: 山口 智彦(明治大学)

参加費用

  • 研究会:無料
  • 懇親会:¥5,000-

  • * 参加人数によっては、若干変更する可能性があります

アクセス



お問い合わせ

主催:文部科学省 共同利用・共同研究拠点 明治大学 現象数理学研究拠点 

世話人:中村 孝博(明治大・農学部)、末松 J. 信彦(明治大・総合数理学部)