レポート課題のための補足説明

Excelの表計算機能について〕

 

課題において,累計や対前年増加率などを求める必要があります.MS-Excelでは,表計算機能がありますので,セルにある数値を使った計算を行わせて表を完成させ,グラフを作成していきましょう.

 

練習例題

 以下のような商品Aの年間の仕入れ個数の変動データがあります

 

A

B

C

D

1

商品A仕入れ個数

累計(2009年はゼロ)

対前年増加率(2010年は前年が無いため,値なし)

2

2010

10

 

空白

3

2011

20

 

 

4

2012

30

 

 

5

2013

20

 

 

6

2014

40

 

 

7

2015

50

 

 

(上のA,B,C,Dや左の1,2,3,4,5,6,7はセルの位置を示す記号で列がA,B,C.行が1,2,3….)

 

コピーは以下のデータを使用しましょう。

商品A仕入れ個数

累計(2009年はゼロ)

対前年増加率(2009年は前年が無いため,値なし)

2010

10

 

空白

2011

20

 

 

2012

30

 

 

2013

20

 

 

2014

40

 

 

2015

50

 

 

 

まず,上記と同じセルの位置にデータを入れてみましょう.

 

累計や対前年増加率のデータは,セルの計算機能を使います.

 

1)      累計

 累計は,その年までの小計を合計したものですから,2010年のデータは,前年である2009年がゼロであるため,2010年の仕入れ個数がそのまま,累計の値(セルC2の値)となります.

2010年の累計(セルC2) ­= 2010年の仕入れ個数(セルB2) 

セルC2に計算式で書くと = B2  となる.

 

2011年の累計は,2010年の累計と2011年の仕入れ個数を足したものとなります.

 2011年の累計(セルC3) ­= 2010年の累計(セルC2) + 2011年の仕入れ個数(セルB3)

この計算をセルの位置の記号を使って,以下のようにセルC3に書けば良いことになります.

= C2 + B3

この計算式は,2012年の累計では,その下のセルC4となり,「 = C3 + B4 」となります.これは,C3のセルの計算式をコピーして,C4に貼り付けると,貼り付け先のセルの位置に合わせて自動的に「 = C3 + B4 」とセルの番号が調整されます.そのため,C3のセルの計算式を書いた後は,そのセルをコピーし,C4からC7に貼り付ければ良いことになります.

 

2)      対前年増加率(対前年仕入れ個数増加率,対前年累計増加率のどちらかを求めるかによって計算式が異なります.今回,課題データは累計でしたので,対前年累計増加率でも間違いではありませんが,一般的に仕入れ個数がわかる場合には,以下のもとめ方で計算します.)

対前年仕入れ個数増加率は,前年の仕入れ個数に対して,今年の仕入れ個数はどれくらい増えているかの割合を求めることになります.また、累計から仕入れ個数を算出する必要があります。

 

 1) 対前年仕入れ個数増加率  =  (今年度の仕入れ個数 − 前年の仕入れ個数) / 前年の仕入れ個数

     (/は割り算)

 

今年の仕入れ個数は,今年の累計から前年の累計を引いたものとなります.

 

 式2) 今年の仕入れ個数 = 今年の累計 − 前年の累計

    前年の仕入れ個数 = 前年の累計 − 前々年の累計

 

今年の累計と前年の累計は,上記の計算を用いて算出されているはずですので,それらの値と,セルの計算機能を使って,上記の式1)と式2)を各値のセルの位置をあてはめて計算させるようにすれば,対前年増加率が求まります.

 

1)と式2)は一緒にでき,以下のような式になりますので,それぞれの該当するセルを割り当てて,計算をすることになります.

 

対前年増加率  =  ((今年の累計 − 前年の累計)−(前年の累計 − 前々年の累計)) / (前年の累計 − 前々年の累計)

 

例えば,セルD3の対前年増加率の場合は,前々年の累計が空白ですので、以下のようになります.

 =((C3-C2)-C2)/C2

例えば,セルD4の対前年増加率の場合は,前年の累計がありますので、以下のようになります.

 =((C4-C3)-(C3-C2))/(C3-C2)

 

先ほどと同じくD4のセルの計算式を書いた後は,そのセルをコピーし,D5からD7に貼り付ければ良いことになります.

 

一方,以下のように対前年累計増加率を求めることも可能です.累計としての増加率としての求め方としては以下を使用します.

対前年累計増加率は,前年までの累計に対して,今年の仕入れ個数はどれくらい増えているかの割合を求めることになります.

 

 1) 対前年累計増加率  =  今年度の仕入れ個数 / 前年までの累計

     (/は割り算)

 

今年の仕入れ個数は,今年の累計から前年の累計を引いたものとなります.

 

 式2) 今年の仕入れ個数 = 今年の累計 − 前年の累計

 

今年の累計と前年の累計は,上記の計算を用いて算出されているはずですので,それらの値と,セルの計算機能を使って,上記の式1)と式2)を各値のセルの位置をあてはめて計算させるようにすれば,対前年増加率が求まります.

 

1)と式2)は一緒にでき,以下のような式になりますので,それぞれの該当するセルを割り当てて,計算をすることになります.

 

対前年累計増加率  =  (今年の累計 − 前年の累計) / 前年までの累計

 

例えば,E列に新たに対前年累計増加率のセルとします.セルE3の対前年累計増加率の場合は,以下のようになります.

 = ( C3 C2 ) / C2

 

先ほどと同じくD3のセルの計算式を書いた後は,そのセルをコピーし,D4からD7に貼り付ければ良いことになります.

 

  ○今回の課題は,どちらかであるかを明確にしていただければ,どちらを用いても良いです.

 

以上の計算をセルに入れて表を完成してみましょう.

 

さらに,この表を用いて,複合グラフを書いてみましょう.

 

テキスト ボックス: 2010                  2011                 2012                2013                 2014                  2015

 

1) 折れ線グラフや棒グラフにおいて,データ系列の書式設定で,パターンを変更し,マーカや線,輪郭などを変更し,上記のような表示ができるか確認しましょう.

2) 凡例の名称は,元データの系列を修正する部分で,名前として,必要な記述のみに変更してみましょう.

3) また,軸の表示形式なども変更してみましょう.

 

   以上の補足説明を参考にレポート課題を行ってみてください.  

 

 

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