2024年5月31日
CGの描画実習(ブラシ,文字入力,レイヤーなど)
ここでは,簡単なCGの描画について,Paint
Shop Proを用いた描画の実習を通して見ていきます.
[Paint Shop Proによる描画実習]
まず,Paint Shop Proを立ち上げて下さい.
現在,教室で使用しているのは,Paint
Shop Pro 2022です.講義中に補足をしながら説明をします.
· 新規作成
1. Paint Shop Proを立ち上げ(教室のPC上では、はじめはホーム画面になりますので、画面の上部中央の「編集」を選択して画面を変え、さらにメニューバーのファイルのメニュー中の下から2番目の「作業状態」を「基本」に変えて、さらに、画面は、ウインドウの上部の右端から2番目の「元に戻す」を選択して作業ウインドウを、下のディスクトップが見える程度にしておきましょう),メニューバーのファイルの中の「新規」を選択します.下図のように,画像サイズ,単位などを入力して,[OK]を押し,新しいキャンバスを作成します.
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· ブラシと消しゴム
1. 表示されたウインドウは、メニューバーのウインドウで、「重ねて表示」として、マウスのホイールを回して、適当な大きさに拡大縮小をさせておきましょう。ツールパレット(作業ウインドウの左側や左外側)のペイントブラシボタン(筆の絵のアイコン)を選択し,ブラシを使って自由にキャンバス上に絵を描くことができます.ブラシのサイズは、メニューバーの下にツールバーが表示されていますので、その中のサイズを「10」に変更してみましょう。
2. 色は,マテリアルパレット(作業ウインドウの右側や右外側)で選択することができます.マテリアルウインドウの下左図で黒色が選択されている部分が前景のプロパティ色(ブラシの色)を設定する部分で,その下の白色の部分が背景のプロパティ色(消しゴムの色など)を設定する部分です.この色を変更することで,自由な色を使えることになります。
前景のプロパティ色のところをダブルクリックすると、マテリアルのプロパティが開きます。右のスライダーを上に動かすと色が出てきます。また、中央の丸印の位置で、色を選択できます。
マテリアルパレットを開くと⇒
3. マテリアルパレットなどが表示されていない場合には,メニューバーの「表示」の中の「パレット」を選択し,メニューウインドウにおいて表示させたいものをチェックします.
4. パレットのツールオプションのバーによって,ブラシの形状やサイズなどを変えることができます.(下の画面は「ペイントブラシ」のツールオプション.ツールにより,表示されるものは変わります)
5. 一度描いてものも,メニューバーの「編集」の中の「元に戻す(Ctrl+z)」が表示されていれば,さかのぼって戻すことが可能です.逆に「やり直し」も表示されれば可能です.
6. ツールパレット(ウインドウの左側)の消しゴムボタン(消しゴムのアイコン)を選択し,消しゴムを使って自由にキャンバス上の絵を消す(レイヤーの領域を消去:透過色になるので注意)。背景消しゴムもある。通常は、背景の色でブラシツールを使って上書きすることで消すことができます.
7. 色や形状を変えて,キャンバス上に絵を描いてみましょう.
· 文字入力
1. ツールパレット(ウインドウの左側)のテキストボタン(Aのアイコン)を選択し,テキスト挿入のウインドウに従って自由にキャンバス上に文字を描くことができます.
2. マテリアルパレットの背景色が文字色になりますので、色を変えておきます(テキストツールのツールオプションのバーに、フォントの色が中央にありますので、それをクリックするとマテリアルのプロパティが表示されます。).パレットのツールオプションのバーによって,入力文字,フォント,サイズなどを設定し,OKを押すと文字が挿入されます.文字サイズを「36」と少し大きくし、形式の部分を,「フローティング」にして,挿入した文字を選択範囲とする入力を行います.
入力した文字は、選択範囲ですので、ツールをペイントブラシに変えて、ブラシの色を変更して、ブラシを文字の上で動かすと。選択範囲の中の文字の一部などに色を塗ることができます。以前,画像処理の合成を行ったときに,「選択範囲」を使って,画像の一部を切り張りしたりしています.さらに,選択範囲の部分は,その部分を移動のツールで移動させたり,ブラシでその部分のみ色を付けたりすることができます.
ピックツールを使って、傾きや大きさなどを変更することが可能です。一度、選択範囲を解除されると文字としてではなく、1つの図形となります。メニューバーの表示から「パレット」その中の「レイヤー」を表示させてみてください。背景のレイヤーの上に「変換した選択範囲」などのレイヤーが新たにできているかなどを確認してみてください。
3. テキスト挿入のウインドウの右上にある「形式」の部分を,「ベクタ」にすると文字の大きさや形状などが,後から自由に変更できるような形式で挿入されます(形式部分がメニューで隠れている場合には横方向の三角印をクリックして見えるようにしましょう).
4. 色や形状を変えて,キャンバス上に文字入力をしてみましょう.
· レイヤー
1. 先ほど、レイヤーのパレットを表示してもらいましたが、コンピュータを用いて画像を描いていく場合に,非常に有効なものとして「レイヤー」があげられます.レイヤーとは,layer:層,層にするという意味です.レイヤーを用いることの有効性は,背景と中にある物体を異なったキャンバスに描くことができることです.セルアニメーションのように重ねることで,絵ができあがりますが,使い方によっては,いろいろなことが可能です.
先ほど、レイヤーパレットを表示するようにしましたが、レイヤーパレットが表示されていない場合には,メニューバーの「表示」の中の「パレット」を選択し,バーの設定ウインドウにおいてレイヤーをチェックします.レイヤーパレットの「ベクター」で入力した文字は,「ベクター1」のレイヤーとして下図のようなウインドウ表示になっていると思います.ここでベクター1をクリックして選択します.
ベクター1をクリックすると,下図のようになります.文字のレイヤーを選択するとその文字を移動や変形ができます.
2. レイヤーパレットのウインドウにおいて,下図の目のアイコンをクリックすると,そのアイコンに目がなくなり、空白になります.これは,そのレイヤーを表示しないという操作になります.試してみましょう.
3. 新しいレイヤーは,メニューバーの「レイヤー」の中の「新しいラスタレイヤー」を選択します.通常は,ラスタレイヤーを使います.「新しいベクタレイヤー」というものもありますが,こちらは,後から形状を変更したい文字や線などを入力する場合に用います.同じメニューバーの「レイヤー」の中から「削除」もできます.また,順序の変更も,「レイヤー」の中から「順序」を用いて変えることができます.
レイヤの上下を変えることができます。
4. 面白い機能として,「ピクチャ チューブ ツール」があります.チューブにはいろいろな種類が用意されています.バックグラウンドのレイヤーなどに様々な模様を描いてみましょう.
5. 次は,レイヤーをうまく使って,文字の部分やその周囲だけ,下の絵が見えるような加工を行ってみましょう.新しいラスタレイヤーを作り,その上にフローティングで文字を入力します.文字の部分が選択範囲になっていますが,それを反転させることで,周囲を何かブラシなどで塗りつぶしておきましょう.塗りつぶしたら,また、選択範囲を反転し,文字をDeleteすると文字部分をくりぬくことができます.また,消しゴムのツールを用いると,消した部分では下のキャンバスが出てきます.上記のバックグラウンドに書いた絵が見えるように試してみましょう.
6. 画像を歪ませるツール「ワープ ブラシ ツール」があります.画像の一部を拡大や縮小,回転などができます.以下の写真を例に「ワープ
ブラシ ツール」を試してみましょう.まず,以下の画像のWebページを開き,画像をコピーし,Paint Shopのソフトに移って,新しいレイヤーに貼り付けをしてみましょう.上に重なったレイヤーを消すことで,下の写真が見えてきます.
7. その他,たくさんのツールが用意されていますので,いろいろと時間のあるときに試してみましょう.