赤井先生のお話についてですが、ブラックバスを駆除することによって生物多様性を守ることに多少つながるかもしれません。しかし、ブラックバスも生き残るためには仕方のないことで、人の勝手で命を奪う、ということには抵抗を感じたりします。何か別の方法が(ブラックバスを排除する以外に)考えられているのでしょうか?
命ある動物たちの「福祉」に関わるご意見であると感じました。1つの例ですが、私たちの風邪薬とか、日用薬の開発のため、動物実験、特に薬品耐性の致死実験が行われ大量の動物が殺されています。このことについてどう思われますか?例えばそこに使われるのが、「マウス」とか「ラット」ではなくて、自然界から大量に取られたブラックバスだとしたら・・・ 私たちは食べ物を含め、多くの命を殺して生きています。目に見える所、知っている所でよく親しんでいる生き物が殺されると「かわいそう」と感じますが、関係の薄い生きものたちが死んでいくことには、重視しなかったり、見過ごしがちだったりするものです。 "日本"においては、なるべく外来の生きものを入れず、増やさないようにしないと、その外来種の個体より、はるかに多くの生物がバランスを失い間接的に「殺されて」しまいます。例えば、1万尾のブラックバスを除去すると数百万の命が助かる、などということも起こりえます。ですから外来種の扱いは、悩む問題なのだと思います。 「除去」することを目的にしているのではなく、「多くの命をこれ以上殺さないために仕方なく行っていること」だということを理解していただけると良いな、と思います。
ニュースで問題視されている、カミツキガメ、ハリネズミ等、新外来種などの生態系への考えをどうすべきなのか?
新たに侵入した外来種がどういう性質で、どういう影響を生態系に与えているのか、ということを、しっかり知ることが大切だと思います。それがよく分からないまま、対策を行っても逆効果の場合もあります。また、知るといっても分かることは一部なので、あくもでも実験としてやってみて、ちゃんとその効果を把握して、次の対策を考えていくことが大事だと思います。 「外来種を放す人達にどういう働きかけをしていけばいいのか」という世論が高まるといいですよね。
ペットの扱いなど、外来種の"侵入の水際"での防止の仕組みを作ることがとても大切です。また問題になっている物については、専門家の協力を得て、よく調べるとともに、正しい対応の判断をすることも、とても大切だと思います。
サクラソウの保全(互いに受粉できるようにする)の為に、トラマルハナバチを異なった場所から連れて来るのは、生態系を乱すことになるのでしょうか?また、その際には近くにネズミの古巣などの隠れ場が無いとトラマルハナバチは住み着かないのでしょうか?
現在はトラマルハナバチの養殖が十分にできない事 ・トラマルハナバチは早春から秋までトラマルハナバチ用の花が咲いていないと繁殖できない事・田島ヶ原では、その花の連続性が無いこと ・このようなことから、トラマルハナバチを導入しても、単なるハチの消費となってしまうので、賛成しかねる。