∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵          応植研ニュース Vol12. No.2 ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵ 2007年6月8日発行 〒214-8571 川崎市多摩区東三田1-1-1 明治大学農学部農学科応用植物生態学研究室 編集 倉本宣・菊地哲理・高橋伸明・圓實裕美・中村光一朗 URL http://www.isc.meiji.ac.jp/~seitai _/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄  新たなメンバーも加わりどことなく新鮮な空気が漂う研究室です が、これから頑張っていきましょう。  今号の応植ニュースは、入室生歓迎会、黒川エクスカーションに ついての報告です。 ■ 黒川エクスカーション ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━ 【 黒川の研究について 】                         4年 榎本 大輔  今年度から応植では、研究室全体として黒川において新たな研究を 行うことになりました。テーマは「里山の管理を再開することで起こ る現象について」です。現在行なう予定としては放棄水田の再開や、 里山林の落ち葉かき等の管理の再開等です。それに伴って起こる現象 を研究室全員で協力してデータを取り、解明して行っていこうと思い ます。近日では6月8日に田んぼの田植えを行なう予定です。 またその活動と一緒に勉強になるような様々なエクスカーションを企 画して黒川で行なっていきたいと思います。今月は黒川のホタル調査 とネズミ調査です。ホタル調査は私が企画して行なうのですが、予定 としてはみんなそれぞれグループになって三つの谷戸ごとにホタルの 個体数を数えてもらおうと思っています。 ネズミ調査はPDの園田さんの企画ですがネズミ捕りを使って黒川に 生息するネズミを捕獲し、その罠を夜中に数回に分けてみんなで回って 調べて、その後放すといった調査です。 このように今年度からは個々の研究だけでなく研究室全体としてみん なで協力するような研究を通して研究室そのものやみんなのレベルア ップもしていこうという考えの下一年間頑張っていこうと思います。 【 五月の黒川企画を終えて】   4年 笹目 菜月  今回の黒川での企画内容は、管理目的の企画が四枚の耕作地の畦の 草刈りと雑木林の落ち葉掻き、学習目的の企画が里山の動植物のエク スカーションでした。実際は、予想外に大変だった草刈りで、当日の 作業を終えました。 四枚の耕作地の畦を手で刈るという作業は、言葉以上に重労働で、 運動不足のいい解消になりました。長時間しゃがむことすら応えたの で、今は大半が機械化されているでしょうが、農家の仕事は本当に大 変だと思いました。また、畦は作物を直接育む部分ではないけれど、 そのような部分の管理にさえ多大な労力を要することを身をもって感 じ、食のありがたみを改めて噛み締めました。単なる草刈りにこのよ うな思いやお腹空いたという思いも巡らせつつ、黙々と取り組んでい ました。 また、草刈りをしているだけでもいろいろな生きものに出会うこと ができました。テントウムシやバッタなどのよく見かける昆虫もいれ ば、ヘビの子どもやカナヘビもいて、里山での作業の楽しさを感じる ことができました。特に、自然のヘビを見たのは初めてで、お腹を触 ってみると見た目とは裏腹にとても柔らかく、新発見でした。その他 、いろいろな植物も生息していて、草本についてよく知っていたらも っと楽しめるだろうと思いました。 今回は草刈りのみの企画となってしまいましたが、結果的には学べ ることが多くありました。里山の管理をする目的であっても、実際に 農業や生きものに触れることで、目的以上の収穫があると思います。 これからも、研究室のメンバーにとってより実り多い企画となるよう 、協力していきたいと思います。                  ■ 先生から ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━ 【 2008年度入室学生用の研究室紹介 】                           倉本 宣 1. 研究室の概要 現代は生命の歴史始まって以来最大の大量絶滅の時代である。特に ,我が国では人手の入った二次的な自然に生育する絶滅危惧種が多 い。そこで、生物多様性の保全にあたっては、生きものの生態を調 べることに加えて、日本の自然を成り立たせてきた人と自然の関わ りを明らかにする必要がある。そこで、農場予定地のある黒川の里 山や多摩川の河川敷をはじめとするフィールドにおいて研究を進め ている。さらに、カワラノギクプロジェクトなどで,市民および行 政と恊働しながら、保全実務にも携わっている。黒川では里山の管 理を再開したときに起こる変化の調査を研究室として行いながら, 研究の手法を学生に身につけてもらっている。 2. 文献調査 ゼミでは、文献を3つの段階に分けて読んでいる。まず、入室時に 持っていた興味に従って生態学の技術書を中心に図書紹介を行う。 研究の方向性が見えてきた時点で,そのテーマに沿って学術論文を 収集してレビューし,学問の歴史の中に自分の興味を位置づける。 さらに、自分の専門分野の代表的な論文をていねいに読む。野生生 物保全の現場で保全活動に研究室として参加する。活動にはコーデ ィネーターの役割が重要であるので,コーディネート技術を学生が 身につけることに留意している。 3. 特別研究 首都圏の二次的な自然を対象として、絶滅危惧種を保全するための 基礎的な研究や外来種についての研究,さらに保全生物学を活用し た環境教育の研究などを行っている。研究のテーマは学生一人一人 教員と相談しながらみいだしている。研究は原則としてフィールド ワークとし、地域の市民や行政と恊働して行うことを目指している。 4.ゼミの改革方針(この部分は印刷しません)  繰り返しをなくす、途中経過ばかりでなく論文を丁寧に読んで紹 介する、持ち帰った質問に答える  これは最近のゼミをみていて気付いた改善点です。 _/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄  いつも応植研ニュースをご覧いただき、ありがとうございます。 応植研ニュースはメーラーやブラウザの表示をMSゴシックなどの等 幅フォントに設定していただくと、見やすくご覧いただくことがで きます。  これからも応用植物生態学研究室をどうぞよろしくお願いいたし ます。また、新聞係へのご意見やご質問などございましたら、下記 のメールアドレスまでお寄せ下さいますよう宜しくお願いいたしま す。 応用植物生態学研究室 新聞係 ohshokunews-request@mail.goo.ne.jp  また過去の応植ニュースや研究室の情報などを応用植物生態学研 究室のHPに更新していますので、下記のURLからご覧ください 。 L.A.P.E. 応用植物生態学研究室             http://www.isc.meiji.ac.jp/~seitai/