∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵          応植研ニュース Vol.11 No.6 ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵ 2006年12月27日発行 〒214-8571 川崎市多摩区東三田1-1-1 明治大学農学部農学科応用植物生態学研究室 編集 倉本宣・菊地哲理・高橋伸明・圓實裕美 URL http://www.isc.meiji.ac.jp/~seitai _/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄    今年最後の応植ニュースは12月3日に黒川青少年センターでM-NA VIプログラムとして行われた里山体験プログラムについてです。竹 に関するクイズもあるのでぜひ挑戦してみてください!  来年も応用植物生態学研究室をよろしくお願いします。  皆様、よいお年を! ■ 里山体験プログラム ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━ 【 里山ボランティア 】                       M1 粕谷 絵美子  12月2日、M-Naviプログラム『里山ボランティア』に参加しまし た。M-Naviというのは明治大学の学生部が主催しているもので、20 05年4月に初めて開催されました。今年度は昨年度に比べると活動 の内容も多岐に渡り、今回初めてこのような里山作業を体験するプ ログラムが実施されました。なんとこのM-Naviプログラム、ポイン トカードまで存在しているそうで、10ポイント集めると大学のオリ ジナルグッズがもらえるそうです。  今回の主たるコーディネーターは明治大学理工学部建築学科の川 嶋雅章先生で、わたしたち学生はスタッフとして参加しました。し かし裏方というよりも、ほかの学生たち同様に里山での活動を満喫 しました。作業は黒川野外活動センターで行われ、センターのスタ ッフと神奈川県の森林インストラクターの方々が中心となって進め てくださいました。午前は斜面の下草刈り、竹の間引き、お昼に豚 汁と持参したおにぎりを食べ、午後はピザ班、焼き芋班、バームク ーヘン班、里山作業班(午前中の続き)に分かれて活動を行いまし た。  下草刈りは、日ごろからカワラノギクプロジェクトの除草作業で 鍛えているだけあって、研究室のメンバーはかなり早いスピードで 刈っていました。真夏の河原での作業と比べれば、かなりラクだっ たのではないでしょうか。  さて。突然ですが、みなさんは知ってらっしゃるでしょうか? (1) 竹林において、竹の密度はどの程度に維持するのがよいのか? (2) 竹はその年に出たものであっても、たった1年で2年目以降の竹  と同じくらい大きくなります。どこを見れば1年目の竹だと分か  るのでしょうか? (クイズの答えは文章の下にあります)  ちょうど学祭(人と自然班)で竹林について勉強しましたが、今 回実際に作業を行うことができ、よりよい経験となりました。混在 している竹林では思うように作業を進めることが出来ず、想像以上 に1本の竹を伐採することは難しかったです。また、文系学部から の参加者に人気のあったバームクーヘン作りは、もしかしたら午後 の作業の中で最もつらい作業だったかもしれません。タネをかけて は火の上で回転させながら焼き、ある程度焼けたらまたタネをかけ て焼き…タネをかけて焼き…延々その繰り返しです。ピザ班は次々 と焼きあがるのにも関わらず、バームクーヘンは2時間半の作業の 中で、直径10cm、長さ20cm程度のものを2本作るのがやっとでした。  みなさんも、一度経験してみてはいかがでしょうか?…本当につ らい作業でしたが、自分の作ったバームクーヘンの味はやはり格別 でした! 答え:(1)傘をさして歩ける程度     (2)根元にたけのこのような、“皮”がついているかどうか。 ■ 卒業論文中間発表会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━ 【 中間発表を終えて 】                        4年 庄下 将志  このたび12月11日に卒業論文の中間発表を終えることができまし た。去年研究室に入試してからはや1年と9ヶ月、もうここまでき てしまったのかというのが正直な感想です。  私は現在淡水魚カマツカの環境選択性とその日周行動について研 究・考察していますが、今年の春まで研究対象種を決められずにい て、研究のスタートが遅くなってしまったのが残念でした。内容も 決して充分といえる内容ではなく、応植の他のメンバーの発表や他 研究室のメンバーの発表を聞いていると自分の発表・研究の中身が いかに未熟だったか思い知りました。特に反省すべき点があると感 じたのは考察の深浅です。他のメンバーについては、得られたデー タを漏らすことのないように、最大限に活用した考察の方法がとら れていました。今後自分の発表にも反映させていくべきだと感じま した。  本発表まで残り一ヶ月と少ししか残っていません。その間、自分 のデータを様々な見方から考察し、より奥深い発表にしていきたい と思います。          【中間発表を終えて】                     4年 鈴木敏弘  先日の12月11日に卒業研究の中間発表会が行われました。私たち の研究室を含め緑地系の3つの研究室が、合同で卒業研究の途中結 果や進行状況を報告しあったのです。  話は少し遡ります。  研究することが嫌になり、今春の4月から6月の2ヶ月間ゼミを休 んだことがありました。逃げ出したくない思いからゼミに復帰した ものの、何をやっていいか分かりません。  6月だというのに研究対象種すらはっきりと決まっていない状態 でした。なんとか自分なりに考え、研究を始めたものの、自分の研 究に自信が持てません。周りの学生の研究が立派に見えてしょうが なかったのです。自信が無いながらもがむしゃらに研究を続け、先 日の中間発表をむかえました。 中間発表を終えて思いました。「自分が納得のいく形で研究生活 を終わらせたい」と。中間発表という1つの大きな節目に当たって 自分の研究を振り返ってみると、今からでも改善できるところやま だまだ深く考えなければならないところが沢山出てきました。文章 を1つ書くにしても難しいもので、簡潔かつ分かりやすい文章はな いかを追求しなければいけません。図や表、色合いにしても同じこ とです。  確かに自分の研究は他の学生に比べると内容が薄いかもしれませ ん。しかし、そのようなことを考えるのではなく、自分の研究成果 をしっかりと見つめたうえで、いかにその研究を自分なりの最大限 のレベルまで持っていけるかを考えなければならないと思います。 2月の前半に本発表が控えています。自分が納得のいく、最高の形 で終えることができるよう残り1ヶ月頑張ります。 ■ 先生から ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━ 【 研究室の2007年から3年間の目標 】                      倉本 宣  窓から見える生田緑地の雑木林の木々はほとんど落葉し、冬景色 がやってきました。大学の1年間は4月から始まるものですが、今 回はフィールドに関わる目標を考えているので1月から準備を始め ることにしたいと思っています。  応用植物生態学研究室では、里山と砂礫地を主なフィールドにし ています。研究室ができた11年前に近い時期には砂礫地の研究が多 く、最近は里山の研究が多くなっています。しかし、研究をしてい る学生が存在するものの、砂礫地や里山の体験を研究室で共有化す るには至っていないように思ってきました。  砂礫地の方は比較的わかりやすいので、客員研究員の岡田久子さ んにコーディネーターになっていただいてカワラノギクプロジェク トの除草作業の日に学生に参加してもらえるようになりました。岡 田さんが熱心に声をかけてくださっているおかげだと感謝していま す。  里山の方はこれまで黒川の海道谷戸にみずたまりをつくったり、 卒業研究や修士研究で黒川の動植物を調べたりしてきました。また、 川崎市農業振興センターが主催する里山管理の講座やかわさき自然 調査団の里山学校に参加した学生も何人かいます。でも、断片的な 活動になってしまいがちです。そこで、水田と雑木林を借りて、し っかり目標とする自然を考えて、管理作業を行いたいと考えていま す。その結果は、モニタリングをして、管理の手引きのような形で 記録しようと思っています。3年間くらい作業を続ければ目標とす る自然がある程度よみがえってくるのではないかと考えています。 水田と雑木林を借りるのは、雑木林の落葉を堆肥にして水田に入れ ることで、里山の物質循環の一部を再現するためです。  これまでは応用植物生態学研究室の卒業生を特徴付けるものは「 生きものが好き」ということでしたが、これからは「里山管理」と 「砂礫地管理」のエキスパートであることも特長になってもらいた いと思っています。                _/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄  いつも応植研ニュースをご覧いただき、ありがとうございます。 応植研ニュースはメーラーやブラウザの表示をMSゴシックなどの等 幅フォントに設定していただくと、見やすくご覧いただくことがで きます。  これからも応用植物生態学研究室をどうぞよろしくお願いいたし ます。また、新聞係へのご意見やご質問などございましたら、下記 のメールアドレスまでお寄せ下さいますよう宜しくお願いいたしま す。 応用植物生態学研究室 新聞係 ohshokunews-request@mail.goo.ne.jp  また過去の応植ニュースや研究室の情報などを応用植物生態学研 究室のHPに更新していますので、下記のURLからご覧ください 。 L.A.P.E. 応用植物生態学研究室             http://www.isc.meiji.ac.jp/~seitai/