------------------------------------------------------------------------------------- ==================== 応植研ニュースVol.10 No.2 ==================== ------------------------------------------------------------------------------------- 2005年5月27日発行 〒214-8571 川崎市多摩区東三田1-1-1 明治大学農学部農学科応用植物生態学研究室 編集 倉本宣・阿南一穂・菊地哲理 倉本先生のメッセージ  いよいよカワラノギクプロジェクトの選択的除草作業が始まります  今回はイタドリが主な相手です。イタドリは世界の侵略的外来種ワースト100にノミネートされているつわものです。作業の人手がたくさん要りそうです。ぜひご協力ください。参加していただける方は044-934-7154応用植物生態学研究室までご連絡ください。 倉本 宣 ------------------------------------------------------------------------------------- 「福祉におけるグリーン化セミナー」報告  2月19、20日の二日間にわたって、私は奈良市で開かれた「福祉におけるグリーン化セミナー」に参加してきました。これは、障害を持つ人たちの自立を支援するワークセンターである「たんぽぽの家」主催のイベントで、一日目は福祉の場面での緑の活用と心身のケアについてのお話で、二日目はアートや音楽、食に関するワークショップが行われました。一日目のセミナーでは、癒しの空間づくりや園芸療法の事例報告等のお話がありました。特に病院での癒しの空間づくりにおいて、自然に囲まれて一人で泣くことの出来るスペースを設けたり、自然を感じられる工夫をしたり、空間の色彩構成に配慮したりといったことを実践されているのを聞いて、肉体だけでなく精神のリハビリについても考慮されていること、そのために人とのつながりや自然を感じられる工夫がなされていることが、とても素敵だなと思いました。二日目には、手打ちうどんや草木染めなどが行われる中、私はたまごのポプリづくりとお面づくりに参加しました。高校以来久々の、しかも肩肘張らない工作で、ものをつくることの面白さ、自分の考えたことを形で表現することの楽しさを実感しました。このセミナーに参加して、自分にとって未知の分野での取り組みや考え方を知ることができ、また、普段忘れていた感覚を呼び覚まされ、とてもいい経験になりました。 3年 小林悠佳 ------------------------------------------------------------------------------------- ボランティア募集  かつて多摩川の草花のシンボルであったカワラノギクは、現在レッドデータブックでは危惧IB類とされ、近い将来において絶滅の危険性が高い種であるとされています。  カワラノギク保全プロジェクトは2002年の春に発足し、多摩川永田地区(右岸があきる野市、左岸が福生・羽村市に接する約1.6 kmの区間)の右岸陸域の草花湿地に造成された裸地上にカワラノギクを播種する活動をしています。2004年秋には約100,000株というまとまった数のカワラノギクが開花し、また約100,000株のロゼットを観察しました。  カワラノギクは開花後死滅しますので、これらの個体を維持するためには生育場所である河原を裸地にしておく必要があります。河原を裸地として維持するためには他種の草本植物を春と秋に除草しなくてはいけません。  この除草作業を6月4、5日に実施します。作業に参加していただける方は作業ができる服装、昼食持参で午前9時半に永田橋左詰(左岸:福生側のたもと)にお集りください。軍手、除草作業用具はこちらで用意してあります。  保険は一括して加入しますので、各自50円をご負担ください。 集合場所:福生(ふっさ)駅改札 集合日時:6月4、5日(土、日)の午前9時15分   (作業が終わらない場合は6月26日にも実施予定です) 主催:カワラノギクプロジェクト 参加していただける方は6月2日までに下記の電話番号に連絡し、お名前とお電話番号をご登録ください。(当方不在の場合は留守番電話にお名前とお電話番号を録音ください) 電話番号: 044-934-7154  なお、作業終了後(午後2時頃からの予定)、永田橋左岸にあります永田倶楽部にて、多摩川の生物に関する下記の勉強会を実施しますので、合わせてご参加ください。 (勉強内容) 6/4(土)「多摩川におけるカワラノギクの保全活動」 6/5(日)「多摩川上流域のユキヤナギ」 ------------------------------------------------------------------------------------- 研究室の学生へのメッセージ  私が会議や学生実験などでゼミに出られないことが多くて申し訳ありません。また、会議で緊張してから帰ってくると眠くなったりして……。  でも、睡眠学習をしているのは私だけではありません。4年ゼミや大学院ゼミの時には、3年生の大半が眠っていました。  私はゼミという場をみんなで協働してつくっているという意識が大事だと思います。  眠っている学生が多かったら発表者はどう思うでしょうか。上級生は発表や質問を3年生にもわかるようにやさしくかつハイレベルでいうことはできないのでしょうか。  座長の大学院生はいい質問や解答をほめてあげてください。  ゼミをつくっているのは学生なのですから。 -------------------------------------------------------------------------------------  いつも応植研ニュースをご覧いただき、ありがとうございます。今後とも「見やすい・読みやすい・読んで楽しい」をモットーに、よりよい応植研ニュースを作っていけるように努力いたしますので、お気軽にご意見ご感想などをお寄せいただければ幸いです。今後とも応植研ニュースを宜しくお願いいたします。 応用植物生態学研究室 新聞係