公共セクターそれ自体の情報化
行政セクターにおける情報システムの活用、行政事務の情報化としての電子行政化
非営利組織などにおける情報システムの活用、事務の情報化
「電子政府(electronic goverment)
」「電子自治体」システムなど、情報システムの現状のあり方・仕組み、および、そのあるべき姿や将来的展望を論じることが、情報公共論の主要課題の一つです。
公共セクターにおける情報化をめぐる最近の重要な問題領域の一つは、「公共セクターではできる限り公共的情報財を用いた情報化をおこなうべきなのか?」「それとも現時点における効率性や経済性を最優先して情報化をおこなうべきなのか?」「公共的情報財のさらなる発展に対して、行政組織、非営利組織、営利企業はどのように関与すべきなのか?また関与すべきではないのか?」といった問題です。
情報公共論の授業ではこうした問題を直接的に取り上げるのではなく、そうした問題を論じるための基礎的視座として公共的情報財に関わる基礎的理論的諸問題を取り上げることにしたい。すなわち、「公共的情報財とは何か?どのような社会的機能を有しているのか?どのような特性を持っているのか?」という問題を取り上げることにしたいと思っています。
政府の情報システムの開発費の高額さという問題
こうした問題が社会的注目を浴びるようになった背景の一つには、政府における情報システムの開発費が下記における新聞記事のように極めて高額であった(ある)ということがある。
- 「政府のIT戦略「電子政府」にムダ(時時刻刻)」『朝日新聞』2002年11月4日朝刊
「中央省庁「隠れ債務」清算へ NTTデータへのシステム開発費」『朝日新聞』2004年1月1日朝刊
- 「省庁システム、しがらみ契約の重いツケ 経費年7000億円」『朝日新聞』2004年1月1日朝刊
- 「開発費、膨れて10倍3千億円 国税庁システム、発注方式見直し」『朝日新聞』2004年5月17日朝刊
- 「霞が関のIT家庭教師 民間出身CIO補佐官(beReport)」『朝日新聞』2004年11月20日朝刊
公共セクターにおける情報化の諸様相
- 電子行政
- 電子政府(electronic goverment)
- 電子自治体
- ワンストップサービス
- 法令データ提供システム(総務省行政管理局)
- 国税電子申告・納税システム(e-Tax)
- 行政セクターにおける情報システムの管理
参考Web>
- オープンシステムの利用
- 共同開発
- アウトソーシング
- 公共的電子認証システム(なりすましを防ぐためのネット上における公共的認証システム)
- 公共セクターにふさわしい情報化とは何か? ---- OSソフトやアプリケーション・ソフトに求められる要件