光岡、確率過程

テーマ

破産問題について

 確率過程とは確率に時間をからめたものである.確率過程で有名の問題として破産問題というものがある.破産問題とは以下の問題のことである.(ギャンブラーの破産問題とよばれることもある.)
 AさんとBさんが最初に所持金をいくらか持っているとする.2人が繰り返しゲームを行い,各回のゲームで勝った方が負けた方から1円もらうとする.(ただし各回ごとのゲームはそれぞれ独立であるとする.)ゲームを繰り返し行い,どちらかが破産した時(所持金が0円になった時)ゲームは終了とする.ゲームが終了となった時,Aさんが勝つ確率を求める.
 どのように確率は求められるのか,また条件を変えたら確率がどのように求められるのかについて研究を行った.

教科書

 松原望著. 確率過程入門. 東京図書, 2003.

感想

 破産問題は勝つ確率を求めるということもできるが,見方を変えればハンデを求めるということもできる.数学的にハンデを正確に求めることができるということに興味を持ち,破産問題の研究を始めた.教科書を読み進める上で,式の行間を読むことやはっきりとは書かれていない定義を自分の中で整理することは最初は慣れず苦戦した.自分で定義をまとめたり,導きたい式の形から式変形を予想するようにし,教科書を読むということが少しずつ分かるようになっていき,数学の面白さを感じることができるようになった.