松浦、数理モデリング

テーマ

アリー効果が働く2種の生物の間に競争排除の原理が働く場合の数理モデリング

 アリー型密度効果と競争排除の原理は、生物の種の保存に深く関わる考えです。前者は、生物の増加率は密度によって影響を受けるという考えであり、後者は、今考えている環境において、同じ影響を与えたり同じ影響を受けたりする複数の生物は、長期的に共存し得ないという考えです。
 現在、これらは研究者の間で注目されており、それぞれ研究されています。私は、これらを組み合わせたものについて考察することは、世界的なテーマの一つである種の保存に役立つのではないかと考えており、これを卒業論文のテーマにすることとしました。

教科書

デヴィッド・バージェス/モラグ・ボリー. 微分方程式で数学モデルを作ろう. 垣田高夫/大町比佐栄. 株式会社日本評論社, 1990.
河村哲也. 数値シミュレーション入門. 株式会社サイエンス社, 2006.
瀬野裕美. 数理生物学 個体群動態の数理モデリング入門. 共立出版株式会社, 2007.
Horst R. Thieme. 生物集団の数学 (上)-人口学,生態学,疫学へのアプローチ. 齋藤保久. 株式会社日本評論社, 2006.

感想

ゼミナールB

 ゼミに配属され、自分が何を勉強したいかもわからない状態からの始まりだったが、私たちの代はゼミ生それぞれがやりたいことをやらせてもらえたので研究への興味を常に持ち続けることができた。発表の仕方や数学書の読み方、研究指導願の書き方など、とても有意義なゼミを行っていただけて、とてもよかったなと思います。

4年 研究室

4年の勉強は卒業研究を意識した内容に移った。ゼミナールBで学んでいた内容から、さらに自分好みの内容の勉強になり、楽しかった。就職活動や自分の意識の低さなどから、春学期はあまりゼミに出席できなかったことが心残りである。アリー効果や競争排除の原理のような、数学とは一見関係のないことが、実は数学と密接にかかわっていて興味深かった。