大学生活においてのみならず、社会に出た後でもプレゼンテーションの重要性は高まっていくばかりである。これほどまでに重要なことであるにもかかわらず、依然として軽視されがちであることは驚くべき事である。
プレゼンテーションの成否の99%は準備にかかっている。準備が不十分ならば必ず失敗する。逆に完璧であれば、発表の時にアガってしまうことも無い。ここではそのプレゼンテーションの準備方法について述べる。
第一回目は、プレゼンテーションに使用する資料の作り方についてであり、次回はオーラルプレゼンテーション(口頭発表)の方法について解説する。
プレゼンテーションの重要性は今更言うまでもないかも知れない。しかし、それでもなお、本当の意味で重要性が認識されているとは言い難い。日本では古来、奥ゆかしいことが利徳とされてきた※。しかし、現在は状況は変わり、どれだけ上手にプレゼンテーションが出来るかでその人の将来が左右されるといっても過言ではない。
プレゼンテーションの命は、自分がやってきたこと、あるいは伝えたいことがどれだけ相手に伝わるか、である。それまで100の準備をしたとしても、プレゼンテーションで10しか相手に伝わらなければ、10しかやっていないと判断されてしまう(つまり、10しかやらなかった時と同じ結果を招いてしまう、ということである)。
まずは資料作成の要点を述べる。ここに書かれたことを考慮に入れながら資料を作ると良い。ただし、「コンピュータの前に座り、無言で作った資料」は、大抵の場合、そのままでは使えない。
次週の講義ページにあるように、資料を作ったら、必ず
こと。そうすれば必ず資料の問題点が明らかになる。もしかすると、資料の全体構成を変更する必要に迫られるかも知れない。こんな時にも億劫がらずに全面的に見直し、資料を作り直すこと。これがプレゼン成功の秘訣である。
まずはいきなりパワーポイントで資料を作成しようとはせずに、紙を使って全体構成(アウトライン)を練るべきである。紙に四角い枠を描き、キーワードを入れていく。
四角い枠の数は発表時間で決まる。後にも述べるが、およそ1分=1スライドで計算すると良い。
プレゼンテーション資料は、何度作っても、なかなかうまく作れるようにはならないものである。多少慣れてきたとしても、新しいプレゼンを構成する場合は、右の例のように紙を使うことを勧める。
プレゼン用ソフトには、縮小スライドを多数同時に見る機能が備わっているものもあり、一見、手書きのアウトラインと似ているが、これは出来上がったスライドの順序を入れ替える為にあるものなので、残念ながら、ある程度の代用にはなったとしても、紙の自由さには到底及ばない。
1スライドに色々なことを盛り込む人がいるが、これは多くの場合、失敗する確率が高い。
からである。
それとは逆に見るべき内容が無いスライドを作る人も多く見かけられる。そもそも、そのスライドには重要な事は何も書かれていず、無くてもかまわない(ない方が良い)などという場合もあるし、既に別のスライドで言ったことの繰り返し、という場合もある。
これらはどちらも、全体構成を十分練っていない事が原因である。1スライドでは1つのことを言うべきであり、それ以上でも、以下でもない。
その一枚のスライドのタイトル、および最初の行から最後の行に至るまで、
を良くチェックすることが肝要である。
プレゼンテーションを行う時は、およそ1スライド=1分で計算すると良い。人は初めての情報を見せられたとき、その内容を理解するのにはある程度時間がかかる。経験上、1スライド=1分というのが丁度良い長さである。それ以下では進行が早すぎるし、それ以上時間をかけると間延びする。
発表の場で原稿を読んでいる人を見かけることがある。しかし、発表の場で
である。原稿を見てしまえば、それが仮にどんなに優れた原稿であったにせよ、必ず「文章を読む口調」になってしまう。プレゼンは演説ではなく、対話である。
である。1スライドの要点は一つ、という鉄則を守っていれば、何を言えばいいのかがわからなくなってしまうことはない。
やたらと小さな字をびっしり書くことや、書籍のコピーをそのまま見せるのはダメ。内容が十分伝わる訳がないからである。これによって相手に伝わることは、
ということくらいである。
また、やたらと大きな字を使うことも問題である。これによって情報量が希薄になるからであるが、それ以上に問題なのは、話を聞く相手に実際以上に、
が伝わってしまうことであり、プレゼン全体をpoorなイメージにしてしまいかねない。
背景はあくまで背景である。確かに真っ白や真っ黒では味気ないので、落ち着いた背景があると良いが、目立ちすぎては良くないし、目障りになったらマイナスである。
よく文字が飛んできたり、飛び去ったり、回転して現れたりする効果を多用する人がいるが、多くの場合「逆効果」である。本当に目立たせたい部分にのみ使用すべきである。
プレゼン資料(スライド)を作成するために、どの様なソフトを使うかは大した問題ではない。コンピュータの全画面に投影でき、ページ送りが出来ればそれで十分である。現在、一般にはMS社のPowerPointが良く普及している。このため、今回のプレゼン資料作成にはPowerPointを使うことにする。このソフトウェアの使用方法は、【ここ】を参考にせよ。
今回はこの資料ベースにしてPowerPointの使用方法に慣れよ。