開館のご挨拶



 20世紀を特徴づけた開発と経済成長にともなう公害や環境破壊という矛盾は、21世紀には、地球規模の課題群となって、その解決が迫られています。
 経済活動は、確かに、一方で公害や環境破壊の原因となる物質や副作用をもたらしました。しかし他方で、生活者は、こうした社会への負の影響やマイナスの効果を削減・緩和し、自然環境や我々の生活の快適さを維持するための様々な商品やサービスを求めました。また、こうした切実な要請に対して、企業人が日々の事業活動の中で積極的に応えていくことで、我々の生活と生産の舵を、未知の領域に向けて切ってきたことも確かです。もちろん、そのためには、主に先進諸国政府による環境政策の強力な推進や様々な国際機関の協調的なイニシアチブが発揮されました。
 エコ・グッズ、サービス&ビジネス博物館は、地域規模から地球規模にいたる公害・環境破壊の予防と削減そして復元をめざして、前世紀の70年代以降に、わが国で開発された環境配慮型の商品とサービス、そして、それらを提供する企業や組織の活動を展示し紹介します。その目的は、自然環境の保全と改善を目指して進められた、生活と生産のあり方の見直しにおける着実な進展過程を再確認し、将来のあるべき方向を、改めて見定めることにあります。そして、それらを、将来の自然環境の維持・改善のための教育・研究・学習に、そして日々の暮らしに、反映させていくことにあります。
 この博物館の展示はウェブ・サイト上にあるため、残念ながら、環境配慮型の商品・サービスに直接触れことや環境志向の企業活動の担い手と直接会話することはできません。また、展示上の遺漏や誤った展示がなされ、さらには勉強不足からのその他の欠陥を伴うことも、多々あろうかと危惧します。ご来館の皆様からのご意見やご批判には誠意を持って対応し、より良い博物館を目指したいと思います。ご指導ご鞭撻をよろしくお願いいたします。
 それでは、さっそくエコ・グッズ、サービス&ビジネス博物館をお楽しみください。
 ご来館の皆様が、将来の地域環境そして地球環境の維持と改善に、わずかながらでも希望と期待を抱いていただければ幸いと、当館館長と館員一同祈念し、開館のご挨拶に代えさせていただきます。

2007年1月1日

明治大学・エコ・グッズ、サービス&ビジネス博物館
館長 大森正之
館員代表 外川滋一



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