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「第5回 丸い四角」への補足

補足1.丸から変身できる相手の図形について

二つの視線方向から見たとき望みの図形に見える立体が作れるためには、左の図のようにそれぞれの図形上の点が、視線方向へ延長したとき交点を持つように1対1対応することが必要である。円は、左端の点と右の端の点で上側の半円と下側の半円に分けると、どちらも左端から右端へ単調に(つまり右へ右へと行く方向に)描かれた曲線となる。そこで、相手の図形も左端と右端で上側と下側に分けたとき、左から右へ単調に描かれた曲線となる必要がある。これが、円から変身できるための相手の図形の条件である。詳しくは、次の参考文献などをご参照ください。

補足2.鏡に映すと姿が変わる「変身立体」の作り方についての参考文献

K. Sugihara: Ambiguous cylinders: A new class of impossible objects. Computer Aided Drafting, Design and manufacturing, vol. 25, no. 3 (2015), pp. 19--25.

補足3.「丸い四角」は錯覚コンテストで準優勝


「丸い四角」は、2016年の 国際ベスト錯覚コンテストで準優勝を獲得しました。


補足4.「丸い四角」を紙で作って見てみたい方へ


紙工作のための展開図(PDFファイル)を ここに置きました。A4版の大きさにプリントして作ってみてください。

補足5.「丸い四角」を手にとって見てみたい方へ


変身立体の プラスチックモデル4種類が、次のセットで発売されています。
「鏡で変身!?ふしぎ立体セット」、東京書籍、2017年7月。 こちら をご覧ください。


「丸い四角」を応用したものなど変身立体4種類のプラスチックモデルが、2020年4月より株式会社フォーシーズンから発売されました。 脳を惑わす錯視数理