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invasive species 外来種

Last updated 2019-3-20 Since 2019-3-20

「外来生物」的な芸術
 ある種の芸術作品が、自国で評価されぬものの、他国で高い評価を受けることは、珍しくない。
例:江戸時代の浮世絵は、ヨーロッパで芸術として評価された。
cf.“L'Art de l'amour au temps des Geishas à la Pinacothèque de Paris”Du 06/11/14 au 15/02/15
パリで浮世絵の「春画」美術展開催(2014年11月6日-2015年2月15日)
「預言者、故郷に容(い)れられず」
またのたまはく「誠に汝らに告ぐ。預言者は己が故郷に容れられず」と。(『新約聖書』「ルカ伝」4:24)
And he said, Verily I say to you, No prophet is accepted in his own country.(Luke 4:24,Webster's Bible Translation)
cf.加藤徹「グローバル化と京劇と「クレヨンしんちゃん」の関係」
『明治大学リベラル・アーツ・フォーラム』第20号(明治大学和泉委員会、2017年3月)、pp.7-9 [PDF (723kb)]

魯迅(1881ー1936)の小説「藤野先生」より
大概是物以希为贵罢。北京的白菜运往浙江,便用红头绳系住菜根,倒挂在水果店头,尊为“胶菜”;福建野生着的芦荟,一到北京就请进温室,且美其名曰“龙舌兰”。我到仙台也颇受了这样的优待,不但学校不收学费,几个职员还为我的食宿操心。
 おそらく、物は稀(まれ)なるをもって貴(たっと)しとなすのであろう。北京の白菜は、浙江省に運ばれると、赤い紐で根もとを縛られ果物屋の店先につりさげられ、「膠菜」としてもてはやされる。福建の野生のアロエは、北京に運ばれるや温室に請じ入れられ、「龍舌蘭」という美名をつけられる。仙台に着いた私も、すこぶるこのような優遇を受けた。学校が学費を免除してくれたのみならず、私の住居や食事の心配をしてくれる職員も何人かいた。

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