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コンサーティーナ入門 FAQ

最初の公開2011-10-23 最新の更新2017/8/14

【問】鳴りが遅いリードを直す方法はありますか? 左手の、一番低いドのボタン鍵盤をおして、蛇腹を軽く押すと音が鳴るのに、蛇腹を強く押すと音が鳴らなかったり、音が出るまで1秒くらい時間差があったするので、困っています。
【答】リードのアゲミを調整すれば、鳴りの立ち上がりが早くなる可能性があります。
 まず確認します。左手の7番のボタン鍵盤を押すと、いちばん低いド(国際式で音の高さを表すと、C3)が鳴ります。

 この7番のボタン鍵盤の音のことですね?
 以下は、コンサーティーナに限らず、ハーモニカや鍵盤ハーモニカ(ヤマハのピアニカや、スズキのメロディオン、など)、アコーディオンなどの「リード楽器」に共通する事項です。
 一般に、低音を鳴らすためのリードは、重くて大きくて厚みがあります。反対に、高音のリードは薄くて小さいです。低音のリードは、重いぶん、どうしても音の立ち上がりが鈍重になりがちです。
 また、リードが鳴りにくくなる原因の一つとして、「アゲミ」が適切でない可能性があります。
 アゲミは、ひらがなで「あげみ」と書くこともあります。「金属リードの反りぐあい」という意味です。
 アゲミ、つまりリードの「反り」が少なすぎると、弱い気流(息や風など、空気の流れ)では鳴るのに、強い気流ではリードがピタッと穴をふさいで空気が詰まり鳴らなくなってしまいます。
 逆に、アゲミが多すぎる状態、つまりリードの反りかたが大きすぎると、弱い気流では鳴らず、強い気流でしか鳴らないようになります。
 一般に、アゲミは「そのリードの一枚分のすきまをあける」のが良いとされています。アゲミを適切に調整すれば、強い気流でも弱い気流でも、よく鳴るようになります。高音の薄いリードのアゲミは小さく、低音の厚いリードのアゲミは大きくなります。もちろん、リードの材質の違いとか、演奏者の演奏スタイルの好みなどによっても、最適なアゲミの加減は変わってきます。
 コンサーティーナに限らず、リード楽器の熟練奏者は、自分の演奏スタイルや好みにあわせて、リードの微妙な反り加減の調整、つまり、アゲミの調整を、みずからの手で行う人も多いです。リードの調整や調律、位置の補正をするための専用の工具も、市販されています。
 具体的なやりかたについては、ネットで
「リード アゲミ 調整」
というキーワードで検索すると、図解入りでやさしく解説されています。
 ただし、金属リードは、とてもデリケートです。自信のない初心者は、自分でリードをいじくらず、リード楽器の専門店(例えば、東京の谷口楽器とか)に調整や修理の相談をお願いすることをおすすめします。

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