アコーディオンの小部屋

これからアコーディオンをはじめたい人へ

Some advices for the accordion biginners in Japan

こちらは、資料用に保存してある旧版です。
こちらの最新版をご覧くださいますよう。

This link page is an old version.
I keep this old page in order to remember the things and environment about accordions in 1990s.
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1997年11月7日開設 1999年8月6日更新
Last Updated Aug.6th,1999

すでにご自分でアコをおはじめになっているかたには、目新らしい情報は書いてありません。このページはお読み飛ばしください。[表紙のページに戻る]

This page provides some information for the accordion biginners in Japan. Such as "Where can you touch and try to play the accordions?""How do you get the information and knowledge about accordions ?". Because these contents are available only in Japan(or only by the people who understand Japanese language), so English summary of this page is omitted.[Back to the Top Page]


 ぼく自身もアマチュア愛好者にすぎませんが、これからアコをはじめたいという人のために多少でも参考になればと思い、自分の体験をもとに「余計なお世話」を書いてみることにします。

1、まずは情報収集

  1. ホームページを見る
     アコーディオンのサイトというと、ぼくがこの「アコーディオンの小部屋」を立ち上げた1996年までは、ほとんど海外の英語で書かれたものばかりでした。ところが1997年に入ると日本国内でもアコーディオンのサイトが雨後のタケノコのように立ち上がってきました。
     弊サイトの「リンクコーナー」をご覧ください。「山口アコ(山口県小郡市)」「日野アコ(東京都日野市)」「TAM(東京アコーディオンメイツ)」(立ち上げ時期順)など、自分のHP(ホームページ)を立ち上げるアコ団体が増えつつあります。また日本最大のアコ団体である「JAA(日本アコーディオン協会)」のホームページも(1999年7月から)立ち上がりました。
     これらのHPの中でも、出浦功さんによる「関東アコーディオン演奏交流会」は特におすすめです。アコ・サークルやアコ・イベントの情報が頻繁に更新されているほか、日本で入手しやすいアコのCDの一覧表、日本人の作曲によるアコの曲目一覧などのほか、閲覧者からの質問のeメイルに閲覧者が回答するという世界のアコサイトの中でもユニークな「アコ関係Q&A」まであり、まさに必見のサイトです。
     また、英語を読むのが苦でなければ、海外の最新のアコ情報を随時入手できるのもわれわれネチズンの特権です。
     英語のサイトですけれども、毎週金曜更新の「アコーディオン・ウィークリー・ニューズ」や、アコーディオンのニューズグループである「rec.music.makers.squeezebox」(ここをクリック)などを閲覧、あるいは投稿してみるのも良いでしょう。
     (これらの英語サイトは、無料の自動翻訳サイトを通じて日本語化して読むこともできます。例えばLycosの自動英和翻訳サイトを通して「アコーディオン・ウィークリー・ニューズ」を自動翻訳した結果はこちらをクリック)。

  2. 本や雑誌で情報収集
     アコーディオン関係の参考書は、ギターやピアノのにくらべると極端に少なく、がっかりします。しかし、ぼくがアコの参考書欄にかかげた2冊の本「アコーディオンの本」と「アコーディオン愉(たの)し」は、日本のアコ出版物の量の少なさを補ってあまりある名著だと思います。
     また現在、日本で定期的に刊行されているアコーディオン情報誌は、メジャー系では、 くらいです。この他、各サークルが自主的に作っている「ニュース」「新聞」なども結構あり、それぞれ個性豊かな記事を読むことができます。
     上記のうち、最も手軽に講読できるのは(なにしろ郵送料だけですから)、過去30年以上も続いていて世界的にも有名な「アコーディオン・ジャーナル」です。発行部数はアコ関係誌としては破格の3千部近くにのぼり、内容は、全国のアコ情報を網羅しています。また、以前、有料の月刊誌だったころのバックナンバーを東京の谷口楽器店(電話03-3291-2711)で格安に入手できます(バラ売り可)。詳しくは同誌編集人の金子万久(かねこ・ばんきゅう)先生まで、電話ないし郵便でお問い合わせください。

  3. CDやビデオを買う
     普通のCD屋さんに行っても、店頭に並んでいるアコのCD・ビデオは意外に少ないのが現状です。アコを大々的に扱っている楽器屋さん(団体・楽器店紹介参照)に行くか(地方在住の人には通販もしてくれます)、あるいは思い切って、海外通販でアコのCDやビデオを個人輸入するのがおすすめです。
     私もアメリカの音楽専門の通信販売業者「Erderly」を利用し、アコの教則ビデオやCDを個人輸入で買いました。またジョー・ナトリ氏の「アコ出版物サイト」というサイトもあります。
     海外通販の難点として、カタログのみで現物を見られぬもどかしさ、品物が届くまで日数がかかり、代金送付はクレジットカード、注文は英語で書かねばならないなど、それなりの苦労はありますが、選択できる品数は豊富です。最近、大都市のデパートなどではジェトロが「個人輸入無料相談コーナー」を開いており、そこでアドバイスを受ければ、英語の苦手な初心者でも簡単に個人輸入が楽しめる時代になりました。
     個人輸入については、COCOさんの記事「メロディオンを買おう」がとても参考になります。
     ただし、どんなジャンルのCDもそうですけれども、買って帰って家で聞いてみると期待はずれだったりすることもあります。CDのレンタル・ショップに行っても、アコ関係のCDは乏しいのが現状です。そのためにも、次項以下のような方法でアコ関係の知人を作り、知人の評判を聞いたり、あるいはCDをお互いに貸し借りして試聴したりすれば、本当に自分の心に残る一枚と出会える可能性も増えるでしょう。

  4. アコの団体・教室を見学する、電話で問い合わせる
     インターネットや書籍・雑誌で基礎知識を得たら、今度は実際に楽器をさわってみたり、楽器を弾く様子を見学してみましょう。
     近くにアコのサークルや教室があったら、連絡をとって見学させてもらうとよいでしょう。これからアコを始めたいという人は、往々にして、例えば「わたしは体重が40キロしかないので、アコは重すぎて弾けないのではないか?」「わたしは高齢者なので、今からアコを始めるのは遅すぎるのではないか?」などの不安にかられがちです。しかし教室を見学し、自分とさして変わらない条件の人がアコを演奏する姿を目のあたりにすることで、きっと良い刺激を受け、自分なりのヒントをつかむことができるでしょう。逆に言えば、そんなヒントがつかめそうな教室やサークルを見学できれば理想的です。

     アコのプロ奏者にして上記の「アコーディオン・ジャーナル」誌主筆でもいらっしゃる金子万久(かねこ・ばんきゅう)先生(クリック)も、電話で初心者の質問・相談に乗ってくださるそうです( 〒113-0021東京都文京区本駒込2-15-9。電話03−3946−7918(御自宅)。写真あり)。東京近郊の方はもちろん、地方在住の方も電話で質問なさるとよいでしょう。
     金子先生にご連絡の際は「加藤のホームページで見ましたが」と一言おっしゃってください。
     ちなみに金子先生主催のアコ教室の特長は、
    「1. なぜかインターネット・ユーザーが多いこと」
    「2. プロ志望の若い男女からアコ歴何十年のアマチュアまで、メンバー層が厚いこと」
    「3. 普通の鍵盤式アコーディオンのほか(フランスなどでポピュラーな半音階の)ボタン式アコーディオンも習えること」
    「4. アコ演奏のアルバイトや仕事の紹介、演奏発表会など、『実戦』の機会も豊富なこと」
    などです。

    金子先生は2007年7月10日、永眠されました。享年82。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 弊サイト「アコーディオン団体・楽器店」も、充分というには程遠いですが、地元のサークルや教室をさがすとき多少のご参考になると思います。また、出浦功さんの「関東(全国)アコーディオン・サークル紹介」をご覧になると「こんなにサークルがあるの!?」とびっくりすること受け合いです。
 このほか、前掲『アコーディオンの本』巻末付録には、全国の主要アコ団体の詳細な連絡先一覧表が載っています。また、JAA(日本アコーディオン協会)や谷口楽器店(「アコ・ジャーナル」を全国に発送している関係で詳しい)に問い合わせてみてもよいでしょう。

 このほか、もしあなたの近所に「アコが聴ける店・弾ける店」があれば「楽器見学」を口実に遊びに(飲みに?)行かれてもよいと思います。また「アコの催し・イベント」もチェックしましょう。

2、実際にアコーディオンを触ってみる

 アコを置いている楽器店で店員の説明を受けながら試奏するか、サークル見学のおり、許可を得て触らせてもらうのがよいでしょう。一口にアコーディオンといっても、鍵盤の幅や楽器の重量、左手のボタンの配列の仕方など、実にさまざまな種類があります。自分にあった種類のアコを見つけるためにも、ぜひ、実際に各種のアコを触ってみましょう。
 東京近郊の人なら、毎月一回、日曜日に「トンボ楽器・アコーディオンセンター・ショールーム」(〒116-0013東京都荒川区西日暮里2−37−22。電話03−3802−2105)で行われる初心者対象の無料講習会があるので、利用しない手はありません。事前に電話予約が必要です。
 ちなみに他の楽器でもそうですが、普通、アコ弾きは自分のマイ楽器をやたらと他人に触ってもらいたくないものです。特に、あまり楽器の特性をのみこんでいない初心者にはそうです。
 例えばアコの場合、鍵盤やボタンを押さず強引に蛇腹つまり「ふいご」を押し弾きすると、一発で「空気漏れ」の原因になります。また、アコは意外に重い楽器なので、もし初心者がアコを持ち上げた途端ゆびがすべって床のうえにグシャ・・・などという状況になったら、それこそ悲惨です。
 ちなみに、ギターなどと違ってアコは自分で調律ができない楽器です。リード楽器の特長として、普通に使っているぶんにはそう調律に気をつかわなくても平気なのですが、例えば床に落とすなど事故でリードが狂うと、調律の技術を持つ楽器店に修理に出さねばなりません。あいにく、ピアノの調律師と違い、アコの本格的な調律技術をもつ楽器店は日本全国で数軒しかありません(ふつう近所の楽器店にアコを修理に出すと、実は中間搾取されたうえ、こうした少数の楽器店に送られるのです)。
 許可をもらってアコを弾かせてもらうときは、赤ちゃんをだっこするように注意深く扱うようにしましょう。
 この点、上記の無料講習会や、サークル・教室の「貸しアコ」を利用するのは、気が楽です。また弊サイト「アコが聴ける店・弾ける店」の中には、お客さんに演奏を楽しんでもらうためにわざわざ客専用のアコを用意している親切な店もあります。

3、インターネットを駆使してアコーディオンの「音(おと)モダチ」を作る

 アコを習ったり演奏したりするうえで、ある意味で「先生」以上に大切なのが、いわゆる「音(おと)モダチ」です。
 例えば、アコを買おうと思ってパンフレットを見たとしても、やれ「チャンパー・トーン」だの「フリー・ベース」だの「ミディ対応」だの、わからない言葉の洪水で困った経験のかたも多いのではないでしょうか。
 そんなとき、周囲に気軽に質問できる友だち(先輩)がいれば、とても助かります。
 もちろん周囲にアコーディオンを弾く人がいればそれに越したことはありませんが、アコは日本ではまだ比較的マイナーな楽器なので、なかなかそうも行きません。さいわい、上述のように、金子元孝先生(電話03−3946−7918)が電話で初心者の質問に答えて下さいます。
 また弊サイトの「アコーディオン掲示板」とか、前掲・出浦功さんの「アコ関係Q&A」などの「掲示板」(電子井戸端会議)で、情報交換を楽しむのもよいでしょう(これらの掲示板は「仮名(かめい)」や「匿名(とくめい)」でも投稿できるので、自分の性別も含めてプライバシーを守ることができます)。
 さらに進んでご自分でアコのHPを立ち上げてしまうのも手です。最近は無料で自分のHPを作ることができるサービスも、あちこちで行われています。
 またアコーディオンズ・ワールドワイドのように、有料でアコHPを委託制作してくれる業者もあります(デザイン・立ち上げ料45米ドル、維持管理費年間50米ドル。日本語・英語など各国語対応)。
 個人的な体験でいえば、ぼくは去年、この「アコーディオンの小部屋」というHPを1996年に立ちあげてから、ずいぶんいろいろな方と知り合うことができました。HPやメイルを通して知り合ったかたとアコの交流会などで実際に会う(いわゆるオフ)楽しみは格別なものです。
 例えば、1999年5月に行われたビバアコのときは、インターネット上で知り合った関西方面の仲間と一緒に「JABARA〜ズ」というバンドを臨時に結成して演奏しました。
 インターネットの交流の輪には、地方の差も、国境すらもありません。ときどき海外の見知らぬ人から「君のHPを見た」とメールをもらいます。また蛇腹楽器関係のニューズグループ「rec.music.makers.squeezebox」をのぞくと、実にいろいろな国の人が意見や情報を交換していて賑やかです。以前、このニューズグループに「私のアコサイトは外国から見て重くないだろうか」と一回投稿したところ、24時間以内に20通の返答のメイルが世界各地から寄せられ、驚いた経験があります。
 自分のアコの腕前が一向にあがらぬのはイマイマシイのですが、ぼくにとって、こうした「出会い」もまた、アコという楽器が与えてくれる楽しみの一つです。


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