「大学ブランドランキング2010」、明治大学、連続日本一
高校生に聴く大学志願度アンケートとして定評のある(株)リクルートの「大学ブランドランキング2010」で、明治大学が連続第一位に輝いたとのこと、慶賀に堪えません。この春、志願者数が日本一になって以来、驚くほどメディア登場率が高くなって参りました。「一番」の持つ力を、まざまざと見せつける現象です。 今回の「ランキング」を見て一番印象的だったのは、イメージランキングの中で「親しみやすい」が第1位であったことです。関東エリアでは昨年も2位にランクされていましたから、この地域での第1位については、ごく自然に受け止められましたが、驚いたのは、東海エリアでの1番でした。昨年の7位からの飛躍です。この1年でこの地域に明治大学の評価が急速に浸透して行ったことを示しています。この数年の受験界における明治大学の評価の激変ぶりには目を見張るものがありますが、数的に圧倒的に優位な関東圏の寄与するところが大きかった訳で、それほど驚くことではありませんでした。しかし、いま急速に活発化しつつある東海エリア、中部圏での急成長は印象を大きく変えるものと言わなければなりません。評価プレートの動きが新たな段階に入ったこと、を示しているように観えるからです。いろいろな意味で、この地域は戦略的な特殊性を持っています。このことは、日本社会の歴史が大きく証明しているところで、その性格は今日でも変わることのない地政学的な意味を持っています。戦国時代は、その特性が顕著に現われて激しい争奪戦の舞台となりました。どうやら、このことが、今、戦国受験界に起こりつつあるのではないかと、感じさせられるのです。 重要なことは、カリキュラムの魅力、就職に有利、国際性、校風・雰囲気、発展性、おしゃれ、といった他の諸項目(こうした項目についてもかなり高いランクにありますが)とは違って、最も総合的な性格を持つ「親しみやすい」で、こうした動きが現われていることの意味です。これは、決して軽いものではありません。明治大学は「日本社会を最も象徴的に表わしている大学」というのは、かねてよりの私の主張ですが、それがチラリとそこに現われて来たのではないかという印象です。 「多様性」、地球環境の時代に生命循環の健全性を表わす基礎指標として急速に認知されるようになってきたこの指標こそは、明治大学の特色を表わすに最も相応しく、「21世紀は明治大学の世紀」とは、正にそこに在るべき姿を見出しています。「親しみやすい」に込められた意味は、この21世紀の共有さるべき規範「多様性」が、大学社会の評価にも浸透しつつある兆しのように思われてなりません。明治大学は、この多様性の中に人類の未来を展望する先見性を持って、前に進んでいかなければなりません。今回のアンケート結果は、次代の青年が大学に期待していることを、明治大学に「親しみ」を込めてエールを送って来ているように思われるのです。 つい先日、アエラから出版された「MEIJI UNIVERSITY by AERA 明治大学、わたしのプライド。」には、この多様性と親しみやすさがよく表わされています。 皆さんのご活躍をお祈りしています。 平成22年(2010年)8月22日(日) 明治大学生田ゼミナールOB・OG会 生 田 保 夫 |