2017年、明治大学生田ゼミナールOB・OG会の開催に当たって
2年に一度、恒例となりました明治大学生田ゼミナールOB・OG会、開催の年となりました。皆さんの元気なお姿に再会出来ますことは、慶びに堪えません。1993年、13名のゼミ員と共に開設された本ゼミナールは、間もなく四半世紀の時を経ようとしています。本ゼミで学ばれた皆さんが、社会の中核を担う存在として、大いに活躍されていますことを大変嬉しく思います。
明治大学の世紀に入って17年、今や、グローバル社会が進む中、明治大学の特性が大きく開花するための自由・かっ達な活動を可能にする広いフィールドが着実に用意されつつあります。それは、全ての人々が、人間社会の未来への担い手として期待されていることが想定されている社会に他なりません。確実に増大する人口、相互の活発な交流、そうした社会にあっては、限られた特定の人々によって指導される社会関係では、人間社会にとって有意義・健全なサステナビリティを実現していくことは出来ません。全ての人々が、何らかの形で相互協力的に参加する社会関係が、醸成されていかなければならないのです。しかも、それは、かつて経験したことのない規模で行われなければならないところに、最大の難しさがあります。そこでは、多くの点で個々の人間の能力を遥かに超えた分析、価値判断のもとに、様々な選択からなる処方箋を必要とします。そのためには、それを可能にする新たな知的システム、人工知能の存在も欠かせなくなっています。現在、進みつつある第四次産業革命は、正に、そのための手段を提供するイノベーション社会の動きに他なりません。 明治大学、百数十年の歴史が培ってきた多彩な人材、能力は、正に、この要請に叶う好個の存在と言わなければなりません。狭隘な視野からする評価・判断は、人間社会のサステナビリティ伸張を抑制することになってしまいます。そうした時代の要請に対し、皆さんが、多方面にわたってグローバル社会の中軸・中核として、人生を大きく豊かに育てつつあることは、何にもまして喜ばしいことと言わなければなりません。 この夕べ、皆さんと共に楽しく愉快に語り合いながら、新たな一歩に向けた活力を大いに養いたいと思います。 2017年(平成29年)12月2日(土)
明治大学生田ゼミナールOB・OG会 生 田 保 夫 |