文献リスト/実験系超心理学一般
この分野には類書は多いが信頼の置ける内容の本は少ない。日本語では
笠原敏雄『超心理学読本』講談社、2000年
(文庫化される前に『超心理学ハンドブック』ブレーン出版、1989年
→『超心理学研究』おうふう、1994年と名前が変わっている)が随一の網羅的ハンドブック。英語では
Wolman, Benjamin B. (1986) Handbook of Parapsychology. McFarland & Co.
が分野ごとの古典的なレビュー。同じような内容で和訳が出ているものに
グラッタン・ギネス、I.、和田芳久(訳)『心霊研究−その歴史・原理・実践』技術出版、1995年
がある。「心霊研究」というのはイギリス的な言い方で、アメリカでの超心理学の内容を含んでいる。
ライン、J. B. (他)、長尾力(訳)『超心理学入門』青土社、1993年
も、入門書というよりは、古典的な研究の概説。実験超心理学分野での最近の研究成果は
Radin, Dean. (1997) The Conscious Universe: The Scientific Truth of Psychic Phenomena. Harper San Francisco.
によくまとまっている。実験を巡る正否論争は、
笠原敏雄(編)『サイの戦場−超心理学論争全史−』平凡社、1987年
笠原敏雄(編)『超常現象のとらえにくさ』春秋社、1993年の二冊。笠原氏の編集・翻訳になるものはどれも一定の水準を満たしている良書である。その他、書籍ではないが
石川幹人『超心理学講座』
http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/index.htmは笠原の概論よりさらに新しい包括的レビュー。
(2549/2006-05-09 更新・蛭川立)