縄文時代中期の復元住居

 

■長野県茅野市、与助尾根遺跡の集落跡を、尖石縄文考古館の裏庭に再現したもの。

■縄文時代も中期後半に入ると、気候の寒冷化が進み、隆盛を誇った中部山岳地域の文化は急速に衰退していく。与助尾根遺跡は八ヶ岳の西麓、標高1000mをこえる場所にあり、この写真のように雪に閉ざされる日々も多かったにちがいない。

■復元集落は家屋だけが復元されているので、家の中に入っても、火の消えた炉があるだけで、人は誰もいない。こうして雪の日に訪れると、人だけが姿を消し家だけが残った、廃村のような寂しさを感じさせる。縄文時代後期以降、平安時代までの約3000年、この地域の人間の痕跡は途絶える。

 

長野県茅野市与助尾根遺跡 縄文時代中期後半 紀元前2000年

茅野市尖石縄文考古館

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