カエルの精霊?
■典型的な有孔鍔付土器である。有孔鍔付土器の用途としては、太鼓説と酒樽説があって決着していないが、どちらにしてもなんらかの儀礼的な目的に使用されたものである。
■そして、有孔鍔付土器にはよくこのカエル人間のような生物が張りついている。首がなかったり、指の数が異常だったりするので、これはこの世に実在する動物なのではなく、異界に住む精霊の姿なのかもしれない。
■カエルの精霊崇拝があったかどうかはともかく、縄文人がカエルの存在を気にかけていたことは事実で、その姿を写実的に描写している土製品もある(写真左下)。
縄文時代中期後葉
2500-2000 BCE
山梨県釈迦堂遺跡
釈迦堂遺跡博物館
(関心をもたれた方には、ぜひリンク先の遺跡・博物館に足を運び、実物をご覧になることをおすすめします。(→縄文の遺跡地図))