糸曳性試験の結果、伸長距離はA>B>Cであった。また、Aは裂け目が並び束状、Bは裂け目がランダムで束状、Cは膜状に伸びた。成分分布観察の結果、3種類で脂肪球に違いが見られた。Aでは大小様々で分布に周期性があり、Bは大小様々で分布はランダム、Cは小さく分布は均一であった。微細構造観察の結果、未加熱では、脂肪球の大きさ・分布が成分分布観察の結果と一致した。未加熱のネットワーク構造は、Aが太いストランド状・房状であったのに対して、B・Cは房状であった。加熱溶融では、A・Bでのみ大きな裂け目が観察された。加熱伸長では、A・Bで束状構造が、Cで膜状構造が観察された。また全ての条件でA・Bのみ局所的に細い繊維状構造が観察され、特に加熱伸長では、伸長した束同士をつなぐ繊維状構造が観察された。これらの構造の違いと官能評価の関係について考察する。