官能評価の結果、サンプル(C)が有意に濃厚な食感となった。主成分分析の結果、“濃厚”は第一主成分として「口どけ感」と負の相関にあった。また咀嚼後半を想定した動的粘弾性試験のひずみスイープの結果、線形領域(歪率1%)
における複素粘度の値は(C)>(B)>(A)の順に大きく、これは官能評価の「口どけ感」と負の相関がみられた。さらにSEMを用いた構造観察の結果、サンプル(A)ではカゼインミセルがランダムに凝集したネットワークが観察された。一方でサンプル(B)、(C)ではランダム凝集ネットワークは観察されず、ストランド状のネットワークが観察された。さらにSEMを用いて破壊ギリシャヨーグルトの微細構造を観察し、食感発現メカニズムを考察する。