口どけ食感解析の結果、Bは圧縮回数後半に荷重が急激に低下し再び増加した。また、Bの18-20回目の付着力はAよりも低かった。咀嚼前半を模した摩擦力測定において、Aに比べBの10回目の摩擦力は低かった。咀嚼後半を模した摩擦力測定において、Aに比べBの15回目の摩擦力は高かった。官能評価の結果、Aに比べBは[生地の溶けやすさ]、[ペーストへのなりやすさ]、[ペーストのなめらかさ]、[のみこみやすさ]が有意に高かった。以上より、Bの試食時には、圧縮後半の荷重変化が大きく、生地が溶けやすいが、付着力は低くペーストになりやすい。また、咀嚼前半を模した摩擦力が低く、ペーストがなめらかであるが、咀嚼後半を模した摩擦力が高く、生地がまとまりやすく、のみこみやすいことで“口どけ”が良いと認知したと考えられる。さらに、構造観察の結果についても報告する。