3種類のグルテンA, B, C単独と、A, B, Cを1:1で配合した混合グルテンの計6種類を用いた。グルテン粉末100gに0.7%食塩水150gを加え、ミキサーで混練し、恒温槽を用いて80℃30分加熱することでドウを作成した。破断強度試験では厚さ約9 mmのドウを用いた。引張試験では、内径8 mm、高さ20 mmのドウを用いた。走査型電子顕微鏡観察では、引き伸ばした状態のドウを化学二重固定・脱水・臨界点乾燥し、オスミウム蒸着後観察した。
【結果】破断強度試験・引張試験の結果、ドウは、加熱・非加熱共にA>B>Cの順にかたく、弾力があり、ちぎれにくかった。また、3種のグルテンそれぞれの1:1混合において、グルテン混合による相乗効果や抑制効果が認められた。さらに、加熱によるグルテンネットワーク変化を観察し、グルテンネットワークと物性の相関を考察する。
1)2017年日本食品科学工学会第64回大会 要旨集 p.74 2Ap5