砂糖を添加したゼラチン溶液・寒天溶液を各割合(ゼラチン:寒天=@75:25A50:50B25:75)で混合し、合成グレープフレーバー(Ethyl propanoate, cis-3-Hexenol, Methyl anthranilate, Damascenone)を添加し、ゲルを作製した。作製したゲルについて、物性測定としてクリープメータによる破断強度試験、レオメータによる動的粘弾性試験(温度スイープ)を行った。構造観察を走査型電子顕微鏡で行った。また未破壊ゲルと破壊ゲルのアロマリリース測定をヘッドスペースSPME-GC法で行った。離水率を測定した。
【結果】物性測定の結果、@のゲルではゼラチン連続相、Aでは両連続相、Bでは寒天連続相を形成し、それぞれ物性が異なることが確認された。構造観察の結果、それぞれのゲルで異なる構造が観察された。アロマリリース測定の結果、 未破壊ゲルではリリース量に差が見られなかったが、破壊ゲルでのみ、Ethyl proranoateにおいてリリース量に有意差が見られ@=A>Bとなった。また、離水率は@<A<Bとなった。これらのゲルの物性・構造・アロマリリースの関係性について考察する。